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太輔side
太「やめ…て…」
太「Aやめて…」
「…どうして?」
「太輔は…それを望んだんでしょ?」
太「……」
「…私が…貴方の為だけに生きて…
貴方の為に、死……ぬこと…」
「それが、貴方の望みでしょ?」
ぐっ、刃先を垂直に押し当てた
あるのは、微かな痛みだけ
不思議…
怖くない…死ぬのなんて怖くない
太「やめて!!」
太「Aやめて!!」
あっという間に太輔にナイフを取り上げられて
そして、その腕の中に抱きしめられた
太「や、めて…」
太「ごめん、ごめん…A…」
太「ほら…血が…」
太「早く、中入って…血が…血が出てる…」
太「早く…ッ!」
「…どうして?」
「嫌…死…ねばいいんでしょ?」
「それが……太輔の望みでしょ?」
太「違、違うッ….」
太「ごめん、ごめんなさい…っ…」
太「中に…中に入ろう…!」
!
!!
ふわっと抱き上げられ、部屋の中へ
太「薬、薬は…」
太「救急箱!」
太「テッシュ、血が…」
太「…あ、ッ….」
太「俺のせいで…ごめん、ごめんA…」
.
.
.
慌てふためき、部屋の中をオロオロと動き回る太輔
「太輔…大丈夫だよ…」
「……大丈夫、これぐらい….」
「ほら、平気….」
首元に当てたテッシュは、赤く滲んでいくけど
でも…
「…大丈夫だから….落ち着いて…」
「…ね、太輔…」
太「でも…」
「大丈夫だから…ね、」
太「Aごめん…」
「私こそ、ごめんね…」
私が…あんなことしたから心配させてごめんね
「あそこに救急箱あるから…」
それは、私が用意した救急箱
太輔が、救急箱を持ってきて傷薬を塗って
小さな傷口に絆創膏を貼ってくれる
太「まだ、血が滲んでる…」
「大丈夫だよ、太輔…これくらい大丈夫、
それより…」
?
太「何?」
「…スープ、冷めちゃったね…」
あ…
「…太輔だけでも食べて…」
「ね、私はもう大丈夫だから…」
太「でも…」
「今日も…お仕事でしょ?」
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作者名:トウコ | 作成日時:2019年7月5日 4時