肆-4 ページ4
それから五日が経った
「Aさんは料理までお上手なんですね!」
「えへへ、よく師範のお嫁さんから習ってるんだ。でもアオイちゃんには及ばないよ、これを作るのも初めてだしちょっと心配で…」
「大丈夫ですよ。よく出来てます…うん、美味しい」
「本当?!良かった」
「では、私も準備を終えたら向かいますので、先に行っててもらえますか」
「うん!廊下の突き当たりの部屋だったよね」
私は今日、風邪を引いたという無一郎君のお見舞いのため蝶屋敷に来ている
家に大量にあった大根をアオイちゃんにお裾分けすると、ちょうどお昼ご飯の準備の時間だったらしく、おかずにふろふき大根を一緒に作った
部屋の前に立ち、ドアをそっと開ける
「失礼します…」
無一郎君は窓際にあるベッドで、静かに眠っていた
一昨日は三十九度まで熱が上がっていたらしいから、凄く心配
できるだけ足音を立てずにベッドの傍へ行くと、無一郎君が目を覚ました
「あ…こんにちは、無一郎君。起こしちゃったかな?」
「…君か」
「ごめんね、この前雨に濡れちゃったからだよね…?」
「?…多分関係ないよ。最近は風邪が流行ってるって
そっか…伊黒さんも最近、風邪を引いてたらしいし
まぁでも、それにしても多少は私のせいもあるよね…
「…僕のことだから体を温めずに寝てたんだと思う。自己管理が出来てなかった」
片目を擦りながら、無一郎君は体を起こそうとした
「あ、寝たままでいいよ…!無理しないで」
「だいぶ熱が下がってきたから平気。もうどこも辛くないし」
「そ、そうなんだ」
確かに、顔色はそこまで悪くないようだ
回復してきてるのなら良かった…少し安心
「僕の分の任務と警備を一部、君が引き受けてくれたって聞いたけど…君、忙しいんじゃない?怪我もしてるしそんなんで大丈夫なの?」
「あぁ、これ包帯巻いてるから大袈裟に見えるけどだいぶ治ってきてるの。無一郎君の分は他の柱の方にも分担してもらってるんだ」
実はこの怪我、前に無一郎君に助けてもらった時のなんだけどね…
ということにもそろそろ慣れてきた
「それなら良いけど…あのさ、君…」
ちょうどその時、診察の準備を終えたアオイちゃんが部屋に入って来た
「失礼します。時透さん、熱を測らせてください」
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みやび(プロフ) - ずっとずっと待ってるので大丈夫ですよ!🎀 (4月14日 22時) (レス) @page50 id: 6d224a7bcb (このIDを非表示/違反報告)
みるくここあ(プロフ) - ゆっくりで大丈夫ですよ!更新されたら皆また読みに戻ってきますよ✨✨ (4月12日 1時) (レス) @page50 id: 4db17488dc (このIDを非表示/違反報告)
みやびりじゅ(プロフ) - みやびさん» なかなか更新できておらず申し訳ありません😢読んでくださってありがとうございます! (1月30日 23時) (レス) id: 00121ded6d (このIDを非表示/違反報告)
みやび(プロフ) - 久々の投稿ありがとうございます🥰 (1月24日 0時) (レス) @page47 id: a01fa8ae4e (このIDを非表示/違反報告)
愛っち(プロフ) - みやびりじゅさん» 仕方ありませんね💦来年の楽しみに取っておきますね!頑張ってください (11月8日 18時) (レス) id: d531dd11f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みやびりじゅ | 作成日時:2023年7月9日 21時