肆-23 ページ23
少し早めの夕食を食べ、今日のお出かけもそろそろ終わりに近づいた頃…
「さっきの雑貨店で買ったんだけど…はい、どうぞ！｣
私が細長い箱に入ったものを手渡すと、無一郎君は不思議そうにまじまじとそれを見た
「これ、扇子？｣
「うん。今はまだだけど、これから暑くなるでしょ？それに…二人で出掛けた思い出が形としてあったらいいなって｣
私がそう言うと、無一郎君はそれを大切そうに握った
「ありがとう、大事にする｣
良かった…要らない、とか言われなくて
私が贈り物に扇子を選んだ一番の理由としては、"末広がり"ということで縁起が良いからだ
これからの無一郎君に幸せがいっぱい訪れるように…なんて少し在り来りかもしれないけれど、本当にそう思っているから何か形にして伝えたかった
「近場デ鬼ノ情報アリィーーー！！｣
「うわっ｣
夢のようなお出かけの時間も、私の鴉の声によって一瞬で現実に引き戻される
「強イ鬼ダカラ、二人デ行クノダ！！二人トモ、スグ二向カエーーーッッ！！｣
あのカラス喋ってる？！と周りがざわめいたが、致し方なし…
「すぐにって…隊服に着替える時間は？｣
「ナイ！！仕方ナイ！！サッサト行ケ！！カァーーッ！！｣
えぇ…！こんな時に限って
「君、
「頑張れば何とかなると思う…！｣
大丈夫だ、私には考えがある
「
「ソレナラ今、"ネズミ"ガ任務地マデ運ンデイルハズダ！！｣
「あの子たちが…？｣
「伝令ヲ受ケテスグ、俺ガ宇髄二知ラセタノダ！！ドウセソノ格好デハ戦イヅライダロウト思ッタカラナ！！｣
「えぇ！ありがとう！｣
凄い！私の鴉、気が利く…！
「銀子、どこに行けばいいの？ここから近い所？｣
「一町分ヨ！！｣
直ぐに私たちは任務地へ走った
でもやっぱり…この着物で、いつも通り戦う訳にはいかないだろう
そもそも雛鶴さんたちが買ってくれたものだから汚したくないし…
いや、でもまずは人々の安全が優先だ…！！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 602人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みやび(プロフ) - ずっとずっと待ってるので大丈夫ですよ！🎀 (4月14日 22時) (
レス) @page50 id: 6d224a7bcb (このIDを非表示/違反報告)
みるくここあ(プロフ) - ゆっくりで大丈夫ですよ！更新されたら皆また読みに戻ってきますよ✨✨ (4月12日 1時) (レス) @page50 id: 4db17488dc (このIDを非表示/違反報告)
みやびりじゅ(プロフ) - みやびさん» なかなか更新できておらず申し訳ありません😢読んでくださってありがとうございます！ (1月30日 23時) (レス) id: 00121ded6d (このIDを非表示/違反報告)
みやび(プロフ) - 久々の投稿ありがとうございます🥰 (1月24日 0時) (レス) @page47 id: a01fa8ae4e (このIDを非表示/違反報告)
愛っち(プロフ) - みやびりじゅさん» 仕方ありませんね💦来年の楽しみに取っておきますね！頑張ってください (11月8日 18時) (レス) id: d531dd11f3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みやびりじゅ | 作成日時：2023年7月9日 21時
