肆-19 ページ19
雛鶴side
ある晩、珍しく非番であるAちゃんの部屋に顔を出した
返事を確認して襖を開けると、明日出かける約束があるAちゃんは
「楽しみね、明日｣
「…はい｣
突然、少し伏せて弱々しく微笑んだ顔で言われた
「最近出かけてばかりで何だか申し訳ないです…私、鬼殺隊なのに｣
「何言ってるの、もっと遊んだ方がいいわよ。体に無理のない範囲なら｣
普段意見を言わない私がそう言い切ったので、案の定拍子抜けしたような表情をしている
「鬼殺隊だから遊んじゃいけないなんて事は無いのよ。むしろいつ何があるか分からない仕事なんだし、できる時に色んなことを体験しておくべきだと思うわ｣
私は二年半前を思い出しながら、ずっと伝えてなかった事を話した
「Aちゃんは本当に頑張り屋さんだから…貴方がうちに来た頃は特に心配だったのよ｣
ずっと、Aちゃんの選んだ道なんだからって言えてなかった
こんな若い女の子が夜は任務、昼は鍛練という過酷な日々を送ってて…もちろん応援していたけれど、心配の気持ちの方が強かった
「須磨なんて天元様に抗議したこともあったのよ。もっと遊ばせてやれって｣
私が肩を竦めるとAちゃんも表情を弛め、ありがとうございます、と控えめに言った
「明日は着物で出かけるの？珍しいわね｣
何かお手伝いしようかしら、と言って私は箪笥に近づいた
「はい！実はまきをさんが、たまには普通の女の子として行ってきたらどうかと提案してくれたんです。それを伝えたら無一郎君も良いんじゃないって言ってくれて｣
そういえば明日の約束の相手は霞柱様だったわね
霞柱の時透無一郎様…鬼殺隊でAちゃんが仲良くしている人の一人だと話にはよく聞く
「それなら、これなんてどう？｣
私は、箪笥の少し奥に隠れていたある一着を勧めた
「これ着て、お化粧もしましょ。霞柱様、Aちゃんに一目惚れするかもしれないわよ｣
「なっ、まさか無一郎君に限ってそんな…｣
「霞柱様だって年頃の男の子なんだから有り得るわよ｣
そうですかね、と顔を少し赤らめながら手に取った着物を見ている
その様子を見て、最近のAちゃんは一段と綺麗になったなと思った
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みやび(プロフ) - ずっとずっと待ってるので大丈夫ですよ！🎀 (4月14日 22時) (
レス) @page50 id: 6d224a7bcb (このIDを非表示/違反報告)
みるくここあ(プロフ) - ゆっくりで大丈夫ですよ！更新されたら皆また読みに戻ってきますよ✨✨ (4月12日 1時) (レス) @page50 id: 4db17488dc (このIDを非表示/違反報告)
みやびりじゅ(プロフ) - みやびさん» なかなか更新できておらず申し訳ありません😢読んでくださってありがとうございます！ (1月30日 23時) (レス) id: 00121ded6d (このIDを非表示/違反報告)
みやび(プロフ) - 久々の投稿ありがとうございます🥰 (1月24日 0時) (レス) @page47 id: a01fa8ae4e (このIDを非表示/違反報告)
愛っち(プロフ) - みやびりじゅさん» 仕方ありませんね💦来年の楽しみに取っておきますね！頑張ってください (11月8日 18時) (レス) id: d531dd11f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みやびりじゅ | 作成日時：2023年7月9日 21時
