夜明けを導く光 3【鬼滅の刃】

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誰もいない鍛錬場で無一郎君と二人、木刀を構えて向き合って

私は尋常でないほど緊張している

「ほら、君から掛かってきて｣

「…え、えっと…｣

恐れ多いです、無一郎君に向かって行くなんて…っ

あれ？でも私、煉獄さんには向かって行けてたよね

無一郎君と手合わせするのが初めてだから少し怖気付いてしまってるんだ…でも

「…失礼します！｣

やるしかない！


光の呼吸 参ノ型 有明の月

霞の呼吸 弐ノ型 八重霞


「っ…！｣

何故だろう、煉獄さんの攻撃よりは重くないはずなのに

木刀に当たるとどうしても軸がぶれてしまう

というか…なんで私と手合わせしてくれたんだろう

そもそも最近の無一郎君は少し前と比べて変わった気がする

少しでも人に興味を持ってくれるようになったのかな

「集中して｣

「はい…！｣

私が考え事をしていることに無一郎君はすぐ気がついた

やだ、太刀筋に出てたのかな…？

「本気出さないなんて相手に失礼じゃない？｣

「ぐっ、ごめんなさい…！｣

率直に発された言葉が心に突き刺さった

確かに正論だ…そうだよね、柱の方々は私よりも強いんだし

思いっきり当てて怪我させたら申し訳ないなんて考えてること自体が失礼だ


光の呼吸 肆ノ型…

霞の呼吸 壱ノ型 垂天遠霞


「！｣

離れていると思ったら、いつの間にか目の前に無一郎君が居て驚いた

広範囲の技を出そうしたのに、不意をつかれてしまった

独特の緩急で掴みどころがない…さっきのように傍らから見ていたのとではやっぱり全然違う


光の呼吸 陸ノ型 瞬く光彩

霞の呼吸 参ノ型 霞散の飛沫


次から次に攻撃が来る

駄目だ、気を抜いたらまともに喰らってしまう

集中しろ、これは実戦だと思え…！


光の呼吸 弐ノ型 光風霽月

霞の呼吸 伍ノ型 霞雲の海


「僕を斬る勢いで来なよ｣

その前に私がみじん切りにされそう…っ

でも、この奥義でこちらからも…！


光の呼吸 玖ノ型 払暁

霞の呼吸 肆ノ型 移流斬り


「うっ…！｣

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