ミスミと魔法の町4【とんがりボウシ】 (ページ10)

今日:14 hit、昨日:4 hit、合計:2,416 hit

150.夢の中でページ10

ミスミは夢を見ていた。

『…スミ、ミスミ！』

「…え、誰…？」

『俺だよ、ブローディアだ』

「お父さん…！」

なんと、目の前には亡くなったはずの父が居たのだ。

優しい笑顔でこちらを見ている。

ミスミは父に駆け寄った。

『ミスミ…よく頑張った。
お前は強い心を持っていると信じていたよ』

「お父さん…私…」

ブローディアは優しく抱き締めてくれた。

『ソルベ君が居てくれて良かった。
あの子は優しくて、強い男の子だな…』

「うん、ソルベが居なかったら…
きっと頑張れなかったよ」

『彼なら、お前を守ってくれると思っていたよ。
ミスミのことを大切に思っているのを感じたよ』

「…っ//」

ミスミは少し顔が火照った。

『…良かった、お前にも大切な存在が出来たみたいだな。
彼にもよろしく伝えてくれ』

そしてブローディアはミスミの目を見て言った。

『それからミスミ、もう一つ伝えたいことがある。
気づいていると思うが、今回はある組織の仕業なんだ。
それは…“リバイブ”だ…』

するとブローディアはスーッと消えていった。

「お父さんっ…！」

『ミスミ…これからまた危険な目に合うかもしれない。
でも、どんな時も諦めない心を忘れるな…』

その声を聞いた直後、ミスミは目が覚めた。

時計を見ると、もう昼の12時だった。

「…あれ、私…洞窟に居たはずじゃ…？」

ミスミはしばらく混乱していた。