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武装探偵社

 表社会と裏社会の間で荒事を引き受ける、薄暮の異能集団

 其処は、私がこの街で探していた名前だった

『…あの』
「ん?なんだい、Aちゃん」

 聞いても、善いよね

『私があそこにいたのは、もう一つ理由があります』
「ほう。何だ、云ってみろ」
『探偵社を探して、依頼をしようと思っていました』
「お前のような子供が依頼とはな。珍しい」

 ちょっと傷ついた。確かに身長は低いかもしれないけど!もうそんなに子供じゃない!

「まあまあ国木田君。年も聞かずに子ども扱いは非道いんじゃない?
 Aちゃん、君、年は?」
『17です』

 大体同い年の子たちは高校とかに行ってるんだろうね

「まあ、大人と子供が半分半分ってところだね」
『身長がですかそれとも年齢がですか』

「まあ善い。それで小娘、お前の依頼とは?」

『はい。先程も云いましたが、変な集団に追われています。その集団の正体が知りたくて』

 本当は護衛も頼みたいところだけど、其処までのお金は無い

「其の集団に何故追われるのか、心当たりはないの?」
『うん。2,3年前かな、此方に来てから、夜急に襲ってきた』

 …嘘。本当は少し心当たりがある。でも、ソレじゃないと思いたいから、今は云わない

「本当に分からないのかい?」
『はい。だから理由も含めて知りたくて。此の儘だと、夜もちゃんと寝れないので』

 太宰さんの目が、一瞬鋭い観察眼になった…気がした
 なんか太宰さんって、整った顔してるよね

 「済まんが」と国木田さんが口を開く

「生憎、俺たちには政府から別の依頼が入っていて忙しい。かといって、放っても置けないが」

「いいじゃあないか国木田君。彼女の件も、虎の件も、一緒に片づけてしまおうよ」
「馬ッ太宰お前、今それを云うな。此奴らに関係ないだろうが」

 虎、か。少し聞いたことがある。市の災害指定猛獣だったような…
 ならば仕方ない。あたし個人の問題より、市の安全の方が大事に決まってる

 そう思って、席を立とうとした瞬間


―ガタン!


『―敦君?』


 敦君がおびえた様子で椅子から転げ落ちていた

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設定タグ:文スト , 太宰治   
作品ジャンル:恋愛
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菜種梅雨佐矢花(プロフ) - 公式LINE楽しみにしています。これからもう頑張ってください (2020年10月9日 21時) (レス) id: 495b618e4b (このIDを非表示/違反報告)
ユッカ(プロフ) - ありがとうございます!明日か明後日には更新しますのでよろしくお願いします!! (2019年8月15日 21時) (レス) id: 2a8d441004 (このIDを非表示/違反報告)
夏色炭酸水(プロフ) - とても面白いです!!これからも頑張ってください! (2019年8月15日 18時) (レス) id: 4b5d2ae9b9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユッカ | 作成日時:2019年6月23日 14時

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