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『……ん』

 目が覚めると、白い天井が見えた
 あれ、若しかして此処医務室?でも、なんで

『……あ!ったた』

 ガバッと起き上がると目がチカチカして頭が痛くなる
 ってそうじゃなくて!!

『そっか、あのまま寝ちゃったんだ』

 あー、最悪。黒歴史レベルだわ。何であそこで寝ちゃったんだろ……
 あとで太宰さんに謝んなきゃ。あーもー恥ずかしい!

「如何したんだい、そんな大声出して」

 あ、与謝野さん
 『いやあ、一寸、あ、はは……』って云ったら引かれた

『あ、与謝野さん、太宰さんいますか?』

「太宰?出たきり戻ってないよ」
『え、また出かけてるんですか?』

 なら、戻ってからにしよう

 ……何か、変な臭いする

『あたし寝てる間、何かありました?』
「嗚呼、マフィアが襲撃に来たくらいだねぇ」

 へぇーぇぇぇええええ?!
 マフィア?!え、ソレやばくないですか

「ま、この程度は慣れてるさ。直ぐに片付いたよ」
『……物騒探偵社』
「何か云ったかい?」『いえ何も』

「ま、目が覚めたなら丁度良い。気分転換に買い物でも行かないかい?」
『え、良いんですか?行きたいです!』

 この街も少し散策したいと思っていたところだ

「そうと決まったら行こうか。アンタの服もみようかねェ」

 え、何それ嬉しい。行く。

「さ、付いといで。荷物持ちは誰かいるかな……?」
『持たせるんですね(笑)』

 簡単に準備を済ませて、事務室の扉を開ける
 与謝野さんを見た瞬間に、谷崎さんが肩を震わせた。
 ……そんなに治療って怖いの?

「新入りの敦だね、どっか怪我してないかい?」
「ええ、大丈夫です」
「ちぇっ」

 出た。怪我がないと残念がる

『敦君、もう大丈夫?』
「うん。Aちゃんは?平気?」
『いっぱい寝たから大丈夫。ありがと』

「ところで」

 きょろきょろと周りを見ていた与謝野さんがこぼす

「誰かに買出しの荷持を頼もうと思ったンだけど……」

 あ、察した

「アンタしか居ないようだねェ」

「え!?」

『あー、皆さん逃げちゃった』

 「危機察知能力って、これ?」なんて呟いてる敦君
 何か云われていたんだね。どんまい。

『あ』
「如何した?」
『あ、否、家を、如何しようかなあって。帰るところもないし』

 帰るところがなければ、服などを買っても意味がない

「それなら、太宰が自分の部屋に泊めるってさ」

『…………は??』

28.→←26太宰side



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設定タグ:文スト , 太宰治   
作品ジャンル:恋愛
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菜種梅雨佐矢花(プロフ) - 公式LINE楽しみにしています。これからもう頑張ってください (2020年10月9日 21時) (レス) id: 495b618e4b (このIDを非表示/違反報告)
ユッカ(プロフ) - ありがとうございます!明日か明後日には更新しますのでよろしくお願いします!! (2019年8月15日 21時) (レス) id: 2a8d441004 (このIDを非表示/違反報告)
夏色炭酸水(プロフ) - とても面白いです!!これからも頑張ってください! (2019年8月15日 18時) (レス) id: 4b5d2ae9b9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユッカ | 作成日時:2019年6月23日 14時

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