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何か、聞こえる
誰かが、叫んでいる
あれ、あたし、何してたんだっけ
嗚呼、芥川と戦って、太宰さんが来たんだったっけ
其れでそのまま異能無効化で気を失ったのか
あ、体が動く
ゆっくり体を起こした時、耳に芥川の声が飛び込んできた
「―――元マフィアの太宰さん」
･･･ン？どんな話の流れでそうなるの？？
「如何やらお仲間が目を覚ましたようだ。我々はこれにて」
「しかし、龍と人虎は必ず我らマフィアがいただく。では」
これ、前職当てゲェムの予想が当たったって考えたほうがいいの？
っだって、マフィアでしょ？非合法組織でしょ？裏の住人でしょ
･･･信じたくない。だって、今は探偵社で人を救う仕事してる
マフィアと正反対のことしてる。そんなこと、できるわけ
「･･･如何思った」
いつの間にかこちらを見ていた太宰さんが問う
ああ、あの目は、あの時あたしを見た底のない瞳だ
疑問形じゃない。先刻の芥川の言葉を肯定も否定もしない。
『前職当てゲェムの時、実は予想はしていました
人が当てるまで云わない、嘘はつかない、なら、人には云えない仕事だったのではと』
「なるほど」
『ほんと、なんですか』
黙ったまま
『何故、辞められたんですか。高い階級に居たんじゃないですか』
「･･･何故そう思う」
『芥川には部下がいた。彼自身もこの場に一人で乗り込んできた。つまり信用がある。
故に彼もそこそこの階級にいる。でも貴方には敬語を使う。即ち貴方の方が階級が上だった。
違いますか』
太宰さんは何も云わずに敦君を起こす
あたしもナオミちゃんと谷崎さんを起こす
この二人はあたしの異能ですぐに与謝野先生に運んだほうがいいな
「大した推理力だ。君を勧誘してよかった」
何時もの笑みを顔に浮かべ、そうつぶやいた
でもあたしには、少しの淋しさのようなものが見えた
「君の推理は当たっているよ。私は元々マフィアの幹部だった
でも色々あってね･･･＿＿これは誰も知らないよ。多分乱歩さんは気が付いているけれど」
『･･･』
何があったんですか。
そう聞こうとしたけど、「色々あった」のはあたしも一緒だ
変に聞かないほうがいいかもしれない
「これを知って君は『嫌いになりません』･･･そうか」
『それを聞いたくらいであたしは貴方を嫌いになりません』
確りと目を見て云った
太宰さんは一言「ありがとう」と云った
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菜種梅雨佐矢花(プロフ) - 公式LINE楽しみにしています。これからもう頑張ってください (2020年10月9日 21時) (
レス) id: 495b618e4b (このIDを非表示/違反報告)
ユッカ(プロフ) - ありがとうございます！明日か明後日には更新しますのでよろしくお願いします!! (2019年8月15日 21時) (レス) id: 2a8d441004 (このIDを非表示/違反報告)
夏色炭酸水(プロフ) - とても面白いです!!これからも頑張ってください！ (2019年8月15日 18時) (レス) id: 4b5d2ae9b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユッカ | 作成日時：2019年6月23日 14時
