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５−９ ページ42
「あいつら、雅紀を好きになる・・・」
「え？」
「雅紀を好きになって・・・俺にひどいこと・・・する」
「翔ちゃん？」
「雅紀を使って、俺にひどいこと・・・」
「翔ちゃん、そんな事ないよ」
翔ちゃんがこんな事言うなんて・・・。
もしかして、病気で心が弱ってるのかな。
「俺は、翔ちゃんのこと大好きだから、そんな事にはならないよ」
翔ちゃんの潤んだ瞳が俺を見つめる。
こんな顔してる翔ちゃんに、本当ならキスして襲いかかりたいところ。
でも翔ちゃんは病人だから、頭を撫でて。
「早く治そうね」
「うん」
翔ちゃんを布団に運ぶ。
「寝て、ね？翔ちゃん」
「雅紀」
少し不安そうな翔ちゃんの手を握って、笑顔を作って。
「大丈夫。すぐ近くにいるから。何かあったら、すぐ翔ちゃんの所に行くから、ね」
「うん」
「何か食べたいもの、ある？」
「・・・ポテトサラダ」
「それは元気になったら。他は？」
「桃」
「うーん。じゃ、買ってくるよ」
翔ちゃんが俺の手をぎゅっと握った。
「や・・・雅紀、側にいて」
翔ちゃんが可愛い。
「うん、側にいるから」
その時、携帯のバイブ音が聞こえた。
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作者名：佐音 芽衣 | 作成日時：2013年9月27日 21時
