俺の隣のすとーかーちゃん番外編 (ページ23)

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「一度、試してみたかったんですよ。男と。雅紀さんはきれいな顔をしてるから、男に興味ない俺でもできるかもしれない」

「じゅ、んくん？」

潤くんの瞳を見ても、嘘か本当かわからない。
いつもの・・・潤くんだった。

「俺にキスした時、俺に何しようとしてました？」

「・・・」

言葉に詰まる俺に、潤くんは微笑んだ。

「なら、いいでしょう？」

そんなこと、出来る訳ない。
俺は翔ちゃんが好きなんだ。
翔ちゃん以外としたくないよ。
でも・・・俺は決めた。

「わか・・・った」

翔ちゃん・・・。
翔ちゃんの笑顔が浮かんだ。

「でも・・・・翔ちゃんにふられたら、潤くんに抱かれてあげる」

「え？」

「俺は翔ちゃんにふられたら、ボロボロになる・・・と思う。そんな俺を、潤くんが抱いて慰めてよ。それなら、いいよ」

瞳に戸惑いの色を宿しながら、潤くんが俺を見る。
俺は笑った。

「ふふっ、決まりね」

俺は、ほらほら、俺からどいて、って、おちゃらけた感じで潤くんを俺から離した。
そして潤くんに背を向ける。

「おやすみ。潤くん」

ごめんね、潤くん。
俺は潤くんには抱かれないよ。
どんな事をしても、翔ちゃんを手に入れるから。
背後から潤くんのため息が聞こえて、本を棚に戻す音がした。
そして、程なくして明かりが消えた。