俺の隣のすとーかーちゃん番外編 (ページ19)

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「櫻井さんのどこが好きなんですか？あの人は・・・」

潤くんは、その後の言葉を続けようか迷っていたようだったけど。
結局、言葉を発しなかった。

俺、潤くんの言いたいことも、なんとなく、わかる。
高校時代の俺と翔ちゃんのことを知ってる潤くん。
あの頃の俺たちを知ってるから、出てくる言葉。

俺は翔ちゃんの使いっ走り。

そんな風に、思われてるんじゃないかな？
皆にも言われたこと、あるし。
でも俺は、それを甘んじて受けたんだよ。
皆の前では、俺様な翔ちゃんだったけど。
でも俺といるときは、優しかったし。
なにより、皆には見せない顔を俺に見せた。
そういう弱い所を、俺だけに見せてくれるのが嬉しくて。
俺は翔ちゃんと常に一緒にいたんだ。

あれ？
俺、翔ちゃんのこと、高校時代から好きだったのかな？
あの時は友だちだから好きなんだって、思ってたんだけど。
思い当たること、たくさんある。
あの時も、あの時も・・・。
思考が深く沈んでいた時だった。
潤くんの声がした。

「俺に教えてください。あなたがどんなに櫻井さんが好きか・・・そうしたら、俺がお膳立てしてあげる」

「潤くん？」

「あなたが櫻井さんの側に行けるように、俺がお膳立てしてあげる。だから、教えてください」

潤くんの突然の提案。
俺は翔ちゃんのことを考える。
翔ちゃんのことを想うと、自然に笑みが浮かぶ。
そう・・・。

「翔ちゃんは」

「俺は言葉でなんて聞きたくない。俺に態度で示してください」

「態度？」

「そう、態度で」

どう、したら、いいんだろ。