恋の切り札【剣 短編２】

ハカランダで昔の思い出話【続】 ページ20

「そんなことあったんですか！？」

「そうそうびっくりでしょー？私も驚いちゃって」

昔の橘とのエピソードを夫の睦月に話をしていた

睦月「で？そのあとは！？」

A「なーんにもなかったよ？ただなんか怖い夢見たみてたみたいで…なんだか子供みたいよね？」

睦月「…橘さんもそんなことがあったんですね。…ていうか、本当になんにもなかったんですよね！？」

A「ないってばー！もう信用ないなぁ…」

睦月「だってAさん美人だから心配で…」

A「！もう、睦月ったら…」

睦月はAにそっとキスをし「…疑い深くてごめんなさい…でも心配で不安になるんです」とつぶやいた
それを聞いたAはふっ笑みを浮かべ
頭を撫でると「大丈夫、私が好きなのは睦月だけだよ？」と微笑み睦月に言った

睦月「！…はい！」

2人は笑い合うと
カランカランとハカランダのドアが開き
愛しの娘と息子が始と遥香に連れられ
戻ってきた

A「おかえりなさい2人とも！」

遥香「ただいま！ごめんね、店番頼んじゃって…何か変わったことはあった？」

A「いえ、特に！それより私の方こそごめんなさい、2人のこと任せちゃって…」

遥香「大丈夫よ！大人しくて良い子達だったから！ね、睦人(ときと)君、睦(ちか)ちゃん！」

睦人「うん！」

睦は猫の人形を抱き始にくっついたまま動かない

A「睦、何その可愛いお人形！」

睦「……はじめに…かってもらった。」

ぎゅーと始の
服の袖を握る睦

A「ごめんね、始！睦に人形…」

始「構わないさ」

優しく睦の頭を撫でる

陸人「見てパパー！はじめにおもちゃ買ってもらったー！」

睦月「良かったね。ていうか睦人前にも言ったけど歳上の人のことは「さん」をつけなさいって言っただろー？」

睦人「はじめはじめでしょー！それよりパパおもちゃであそぼー！睦もあそぼ！」

睦「…いい。…はじめと…一緒にいる。」

A「睦は本当始が好きねー…」

始「睦、陸人と遊んでおいで。」

陸はそれでも首を振り始に抱きついた

それを見て遥香は微笑み
「昔の天音みたい」とつぶやいた

その顔を見せて【睦月】→←君の温もりを感じたい【橘】

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