恋の方程式【ビルド 短編】

伝えられて良かった【終】 ページ38

冷たい水の中へと
どんどん体は沈んでゆく

薄れていく意識
次第に苦しくなる息

このまま

奥へ奥へと沈んで


私は…

と目を閉じ
意識が途切れようとしていた
時だった

伸ばした手が誰かに強く握られた

強く引かれ誰かの胸の中へと
抱き寄せられた

目をうっすら開けると
変身を解いた見慣れた彼の姿だった



…助けに来て、くれたんだ。

そう思い再び目を閉じた








…



「…俺はお前を許さない。Aに手を出したことそれに過去の俺に何かしたことも！！全部な！」

ドリルクラッシャーでナイトローグに
連続攻撃をくらわせてゆく


「チッ…毎回毎回俺の邪魔を…！！」





…


Aを無事救出し
ブラッドスターク、石動は
ゆっくりと近くのベンチへと
下ろした

目を覚ます前に再びブラッドスタークへ
と変身し姿を隠した

「…………あ、れ…？…」

Aはゆっくり目を開けると
ぼやける視界の中
スタークの姿が目に映った

「目、覚めたみてえだな。…たく、相変わらず無茶しやがってよぉ…こっちの身にもなれってんだよ」

冷たくなった頬を
スタークは両手で包み込んだ

「ごめんなさい…。」

「………あんまり無茶すんな…たく。」

「………」

「？…A…？」

Aはふらつき
スタークの胸に倒れこんだ

「！？おい…どうした…！」

「……寒い……」

体がブルブルと震えていた
水温が低い水へ入ったせいか
顔が青ざめ体が冷えきっていた

「…温めて…スターク…ううん…マスター…」

「……っ…」

スタークは震える片手で
変身を解き
Aを抱きしめた

「………暖かい…」

「……そうか？…」

「うん…。…ねえ、マスター」

「……？」

「……好き、だよ…」

「！……俺は…」

「……わかってるよ。…ダメだってこと…だけど言いたかったの。…この気持ち」

「………A」

「…言えて、良かった。」

甘くとろける時間【スターク】(甘々)→←居場所なんか教えない【スターク】

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