with PROOF-2nd- (ページ19)

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Kj「さっき言ったように、俺はカスピソール国出身。この村では生まれてない。」
Ab「、、、誘拐。」
Kj「そう。ま、実際、俺は微妙な点があるんやけど、、、。とりあえず、、、誘拐前後から話します。」

ゴクリとコージは唾を飲む。
空気が少し変わった気がした。

Kj「俺は母と2人でカスピソール国に住んでました。父は軍人。戦争で帰らぬ人になりました。ジャマスティエス国との戦争で母が捕虜として連れて行かれてしもて、、、母に床の下に隠れてって言われて捕虜にはならずにすんだのもあって、俺はその瞬間から1人になった。」

捕虜、、、か、、、。
戦争って、なんなのだろうか、、、。

Kj「戦争が終わった後、男性はジャマスティエスに軍人として強制的に貢献しなくてはならないというルールができました。初めはなんやおもったけど、国からどんどん男性が消えていって、、、それで自由がなくなってしもたんやと実感した。特にカスピソールの騎士団のエイトとウエストが国からおらんなったって情報がきたときはもう諦めざるをえなくなった。1人になった俺は当時日々を隠れるように生きてました。」

コージは何かを思い出したのか、顔色が少し変わる。
しかし、やめずに口を動かした。

Kj「俺は、親友かつ兄貴みたいな存在のルータくんって人がおって、そんなルータくんはじめとした何人かでカスピソールの外れで生きてました。けど、一緒に暮らしてた子たちについにその日が来て、、、けどなんとか守りたくなって、俺はルータくんと2人、自分の意思でこの村にその子たちの代わりに来たんよね、、、。やから、誘拐とはいわんくて、、、。そんなルータくんもつい先日選ばれちゃって消えてしもたんやけど。」

「なんもかわせやんかったなぁ。」とコージはぽつりと呟く。
そしてため息をついた。

Kj「俺の過去はそんな感じです、、、。未来なんかなくて、ただ今この家におるちっちゃい子たちは守ってあげたいなぁって、、、そんなこと考えて生きてる次第やね、、、。」

一通り聞いたコージの過去。
俺とは比にならない経験を彼はしている。
俺が普通に生きてた時代に、彼は生きようとしていた。
知らなかった。それが本当に申し訳ないと感じた。

Nb「ありがとうコージ、おしえてくれて。」

コージは「こちらこそ。」と俺をみて辛そうに笑った。
助けてあげたい、、、。
俺はそのとき思った。

Nb「ねぇ、コージ、仲間にならない？」

次に出た言葉はそれだった。