ごめんね。さよなら…【及川徹】

さんじゅうよん。 ページ35

部活は、もう行かなくていい、









テストも近いから、








図書室で1人、最終下校時刻まで勉強した。







ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ


ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ






ああ、6時半か。








そろそろ帰らないと。







部活ないと放課後ってこんなに長いのか。








平日に1人で家に帰るのって、






いつぶりだろう。









私の学校生活のほとんどはバレー部だったみたい。









今日辞めたばっかりなのに抜け殻みたいに








空っぽだ。









そんなこと考えながら、





階段を下り、





下駄箱で靴をはきかえ、









1人で帰り道を歩き出した。









赤信号で止まってる時に、







後ろから聞き覚えのある声が聞こえてきた。









が、






あたりは急に静かになった。







気づかれた……？！





逃げなきゃ。





そう思って青信号になった瞬間走り出したものの、









時すでに遅し。









「まって！！！逃げないで！話がしたいんだ、！」









そう言いながらどんどん縮まる









私と "彼" の距離。









ｶﾞｼｯ。






腕を掴まれた。





はっ。









『お、及川………。』

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