雨が降り私は歌う [KZ] (ページ39)

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#thirty three ページ39

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｢なんかその顔腹立つからやめろ｣

うらたさんは明らかに不機嫌のように顔を歪ませる。

｢うらさん、お母さん｣

｢お前みたいな子を腹を痛めて産んだ覚えはありませんっ！｣

先程からこの二人は本当テンポいい会話をしている。

まふさんとそらるさんみたいな会話だ。

私が心の中でそう思っていると上からバタバタと慌ただしく、何かが降りてくる音がする。

｢彩っ！！｣

一人のよく顔を見ている、人物が真剣な顔をして、こっちを見た。

｢大丈夫ですかっ！｣

私はどっちかと言うとまふさんの方が心配だよ。

『何がですが。』

まふさんは真っ青な顔をしてこちらを見る。

｢こんなヤツらに囲まれて、怖くないですかっ！大丈夫ですか？｣

｢誰がこんなヤツらだって？｣

うらたさんがピクリと口元を動かす。

あっヤバいやつだ。

私はさかたんと目を合わせる。

ヤバいやつだね。

｢まふぅ〜急に呼んどいてその態度はどうかと思うんだけど〜？？｣

それはそれは黒い笑みを咲かすうらたさん。

私はスーとさかたんの方へ寄る。

怖いねぇうらたお母さんは。

｢あっさかたんとうらたさんよろしくお願いします……。あれ？くろちゃんは？？｣

まふさんは必死に話題を変えようと、アワアワし始めた。

｢今回ばかりは、まふが悪いよねぇ｣

さかたんはそうボソッと呟くと私の方をみ、面白そうに笑う。

｢まふ。お前作業するんだろ？？なんで降りてきたんだ？｣

｢……彩の危険を察知して｣

｢こい。まふ｣

うらたさんはそう言うとズルズルとまふさんを引っ張る。

まふさんは泣きそうになりだからこっちに手を伸ばした。

｢助けて彩っ！｣

｢まふ。だまって。｣

うらたさん怖い。

連行という言葉がピッタリなこの状況に私はクスリと笑う。

さかたんはこっちを見るとアチャーといいながらうらたさんから取り返したスマホを見る。

何してるのかな？

さかたんはしばらく指をスライドしたと思ったら｢あった！｣と嬉しそうにいいながら、スマホを耳に当てる。

電話かな？

｢あっ！そらるさん？元気ですか？今からまふの家来れます？｣

あっ。これまたそらるさんだ。

出番多いなそらるさん。

さかたんはしばらくそらるさんと話していたけど、しばらくしてブチッと通話をきり、私の方を見て、ニカッと笑う。

｢まふの相方呼んだからまふ作業に集中できるぞ。｣

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