雨が降り私は歌う [KZ] (ページ28)

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#水色の世界で◇番外編ページ28

僕は雨(水色の世界)を嫌いになれなかった

僕は太陽(光の世界)を好きになれなかった

雨が降ったら

僕の頬は紅に染まり

光が差し込んだら

ぼくの瞳は黒い(闇の色)

いつからだろう

僕の上には雨の結晶(悲しみ)が広がり

いつも僕の上には雨が降っていた

服は重く

歩くのも

話すのも(愛想を振りまくのも)

人間らしくいる事も忘れた

雨だけが

僕の救いだった

僕がまだ10代の時

一人の大切な命よりも大切な少女を傷つけた事がある

あの日から

あの日からだろう

僕はやけに

黒(闇)を好んだ

歩く度に

心が軋み

自分が笑っているのか

泣いているのか

全てが分からなかった

他人に興味が無くなり

孤独の道を選び

僕は一人で歩いていた

だけど

あの日(彩と出会った日)

僕は

心に

光が差し込んだ

少女(彩)は

苦しそうなのに

微笑んで

生きることを諦めて

楽になろうとしていた

その頭上には雨の結晶(悲しみ)が広がり

自分を見ている気分だった

彩は

僕と同じ救いを求めていて(愛を求めていて)

でも諦めていて

そんな自分を憎んでいて

水色の世界(雨)を受け止めていた

僕は

まだ彩が僕の会いたい人だと気づいていなかったのに

彩の元へ走って

いつの間にか

救いの手(僕に似合わない手を)を差し伸べていた

この薄汚れた世界に(裏切りの世界に)

僕は初めて感情をした

彩に会わせてくれて

"ありがとう"と

あぁこの子を

この少女を

救いたいと

ただそれだけの感情で僕は動いたのだ

わかっていた

分かっていたんだ

この無知の天使が(彩が)あの時の大切な少女だということも

会ってはいけなかったという事も

でも僕は

僕は

彩を

救いたかったんだ(愛してあげたかったんだ)

この水色の世界に

僕は

彩を(光を)見つけた

＿＿＿＿＿＿＿＿水色の世界に＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

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彩とまふまふの出会い

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[完]

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紅に染まる｢過去編｣

公開日·未定

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一言

えっ何で急に番外編作ったんだろ…？