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「おかえりなさいませ櫻井さん」
私は急いで廊下に出る。
櫻井さんは靴を脱いでスリッパを履いたところで私の顔を見るとふっと優しく笑ってくれた。
「雛田さん、ありがとうございます。……ふふ」
「？どうかしましたか」
「いえ、なんでもないんです。ただ…雛田さんにおかえりって言ってもらえると、帰ってきたなぁって感じがするんです、最近」
「え、あ…そう、ですか…？よかったです…」
って答えるのが良いのかわかんないけど。
つい恥ずかしさ半分そんな言葉が漏れる。
「ああ…すみません、いきなり男にそんなこと言われたら困りますね。気持ち悪かったら忘れてください」
苦笑いをして頭を下げた櫻井さんがリビングの扉を開ける。
温かな空気が私たちに纏わりついた。
このままでは会話が終わってしまいそうで私は慌てて声を上げる。
「違います！あの、全然、その……そう言っていただけるのは、嬉しい…ですし……」
最後の方は言葉が小さくなってしまった。
受け取った櫻井さんの鞄の柄をぎゅっと両手で握りしめて、そろりとうつむく。
櫻井さんに誤解してほしくなくて言い募ったけど、そんなに大げさな反応することじゃなかったのかもしれない。
「ふふ、ありがとうございます。優しいですね、雛田さんは」
「あ…」
あまりにも優しい声に顔を上げると、櫻井さんの大きな目が眩しいものでも見るみたいに細められていた。
「失敗しました。ニノと食わずにうちで雛田さんのご飯食べればよかったな」
冗談か本気かわからない。
そんなことを言った櫻井さんはいつものようにネクタイに手をかけて、グイっと胸元を開ける。
「……やっぱり、何か作ってもらってもいいですか？飲んできたから、締めに」
「あ、はい！もちろんです」
櫻井さんの鞄を定位置に置きに行くのはいつの間にか私の仕事になった。
鞄を置いた私はテーブルの上に置きっぱなしになっていたそれに気が付いて目を止める。
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iCHiKA(プロフ) - shiさん» この度もありがとうございます！二人の距離もやっと変わり始める…といったところですので、お楽しみいただけたら嬉しいです。 (2021年2月28日 22時) (
レス) id: ca4476f6fd (このIDを非表示/違反報告)
shi(プロフ) - こんばんは！！翔さん何かありましたね( .. )この後の主人公と翔さんの行方楽しみにしています！！ (2021年2月26日 22時) (レス) id: 4f699932a6 (このIDを非表示/違反報告)
iCHiKA(プロフ) - shiさん» コメントありがとうございます！驚いてもらえたなら嬉しいです。雨にぬれたSさん想像しながらぜひ続き読んでくださいませ。楽しんでもらえたら光栄です。 (2021年2月24日 20時) (レス) id: ca4476f6fd (このIDを非表示/違反報告)
shi(プロフ) - おはようございます！！まさかの帰ってきたにドキドキです！！次回も楽しみにしています(^^) (2021年2月23日 8時) (レス) id: 4f699932a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：iCHiKA
| 作成日時：2021年1月24日 14時
