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次の日。
櫻井さんの家に向かっていた私はスマホに届いたメッセージに気が付いて足を止めた。
場所はちょうど駅を出たところ。スーパーの入り口の邪魔にならないように駅の壁の方へ寄ってスマホを開く。
『雛田さん、もう家に着いちゃいましたか？』
『すみません、まだです。向かっているところですが、何かございますか？』
まだ夕方だ。
この時間帯に櫻井さんからメッセージが入るなんて珍しい。
『実は今日は仕事が早く終わってもう帰ってるとこなんです。今電車の中で。買い出しできてなかったから駅前のスーパーで買い物して帰ろうと思ってるんですけど、雛田さん、近かったら待ち合わせて一緒に帰りませんか？』
「スーパー……」
私はすぐ隣にあるスーパーを見上げた。
時間帯が時間帯だからか主婦らしきお客さんの姿が多い。
『先に家に行っててもらってももちろん大丈夫ですけど。必要な食材があったら連絡入れといてください』
続けてメッセージが届く。
なんだろう…同棲してるみたいなやり取りが…。
どこか懐かしさを覚えるやり取りにくすぐったさと少しの悲しさが胸を撫でる。
『今ちょうど駅なので、お待ちしてます。お買い物して帰るなら櫻井さんのリクエストを作りますね』
『本当ですか？やった。何食べたいか考えながら過ごします。あと少しなので、お待たせしてしまうけどごめんなさい』
『大丈夫です。ゆっくり来てください』
誰かと待ち合わせをして家に帰るなんてとても久しぶりだ。
まぁ、帰る場所は自宅ではないけれど。
それでも一緒に買い物をして、一緒に帰り道を歩いて、一緒にご飯を食べる。
そんなことはもうずいぶんしていない。
誰もいない家に一人で帰ることが当たり前の日々は珍しいものじゃないけれど、温もりのある場所へ帰ることが出来る人とそうでない人がいる。
私にはずっと、そんな場所はなかった。
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iCHiKA(プロフ) - shiさん» この度もありがとうございます！二人の距離もやっと変わり始める…といったところですので、お楽しみいただけたら嬉しいです。 (2021年2月28日 22時) (
レス) id: ca4476f6fd (このIDを非表示/違反報告)
shi(プロフ) - こんばんは！！翔さん何かありましたね( .. )この後の主人公と翔さんの行方楽しみにしています！！ (2021年2月26日 22時) (レス) id: 4f699932a6 (このIDを非表示/違反報告)
iCHiKA(プロフ) - shiさん» コメントありがとうございます！驚いてもらえたなら嬉しいです。雨にぬれたSさん想像しながらぜひ続き読んでくださいませ。楽しんでもらえたら光栄です。 (2021年2月24日 20時) (レス) id: ca4476f6fd (このIDを非表示/違反報告)
shi(プロフ) - おはようございます！！まさかの帰ってきたにドキドキです！！次回も楽しみにしています(^^) (2021年2月23日 8時) (レス) id: 4f699932a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：iCHiKA
| 作成日時：2021年1月24日 14時
