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「あんなに荒れてた部屋が綺麗になってる」
「荒れてたって何だよ。……雛田さんのおかげだよ」
「そんな、私は仕事をしただけですし」
「いや、めちゃくちゃ綺麗になってる。前回俺が来た時は荒れ放題荒れてたから」
「だから荒れてないだろ」
「あれは荒れてるって言うの。翔ちゃんと一緒で」
「…別に荒れてなかったろ」
「自覚ないならやばいよ？」
「……うるさいなあ、ほら上着脱げよ」
「あ、私お預かりします」
二人の会話に置いてけぼりになっていた私はここぞとばかりに手を差し出した。
荒れてた、なんて言い方をされるときになってしまうけど、櫻井さんは不遜な顔して二宮さんから上着をはぎ取っている。
言われてみれば荒れてるという言い方は言い得て妙かもしれないと私は初日の櫻井さんの部屋を思い返しながら考えた。
散らかってるというより、荒れていると言った方がしっくりくるかもしれない感じだった気がする。
あの頃、櫻井さんに何かあったんだろうか。
「じゃあ雛田さん、悪いけど二人分お願いできますか」
「はい、すぐに用意しますね。あ、お風呂の方はもうお掃除終わってますから」
「うん、ありがとう」
二宮さんへの態度と違って私にいつもの優しい声で話しかけてくれた櫻井さんはいつものようにワイシャツの首元からネクタイを抜き取っている。
「お預かりします」
「ありがとうございます」
「なんか奥さんみたいだね」
「えっ」
そんな私たちのいつものやり取りを見ていた二宮さんがテーブルに頬杖をついたままニヤリと笑って言った。
「ちょ、ニノ、雛田さんに失礼だろ」
櫻井さんが慌てたように反論する。
「えー、翔ちゃん満更でもないくせに」
二宮さんはにたにたと笑いながら櫻井さんを見ている。
ドキンと胸が高鳴った。
二宮さんの視線から逃れた櫻井さんと目が合って、照れたように笑みを浮かべられる。
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iCHiKA(プロフ) - shiさん» この度もありがとうございます！二人の距離もやっと変わり始める…といったところですので、お楽しみいただけたら嬉しいです。 (2021年2月28日 22時) (
レス) id: ca4476f6fd (このIDを非表示/違反報告)
shi(プロフ) - こんばんは！！翔さん何かありましたね( .. )この後の主人公と翔さんの行方楽しみにしています！！ (2021年2月26日 22時) (レス) id: 4f699932a6 (このIDを非表示/違反報告)
iCHiKA(プロフ) - shiさん» コメントありがとうございます！驚いてもらえたなら嬉しいです。雨にぬれたSさん想像しながらぜひ続き読んでくださいませ。楽しんでもらえたら光栄です。 (2021年2月24日 20時) (レス) id: ca4476f6fd (このIDを非表示/違反報告)
shi(プロフ) - おはようございます！！まさかの帰ってきたにドキドキです！！次回も楽しみにしています(^^) (2021年2月23日 8時) (レス) id: 4f699932a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：iCHiKA
| 作成日時：2021年1月24日 14時
