メローネの妹【JOJO第五部】【暗チ】

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クレエア通り

｢カーニバルは明日だね。A。これからは家族、ファミリーとして接してくれ。と言っても無理な話だよな...｣

｢手を繋ぐ必要はあるの？｣

｢Aは手を繋ぐ意味を知らないのか？｣

｢ええ。知らないわ。｣

｢手を繋ぐ理由は大事な人を離さないようにという意味だよ。｣

｢どこへ行くの？｣

｢家だよ。｣

｢家では何をするの？｣

｢いつもの通りにベッドで寝て本を読んでご飯を食べて、ということをするんだよ。｣

｢あなたのことは、なんて呼べばいいかしら。｣

｢パパと呼んでくれ。A。｣

｢わかった。パパ。｣

二人のやりとりは街の通りのざわざわした空気に溶け込んでいた。二人からは微笑ましい光景が生まれていた。だがその様子をよく思わない者がいた。よく思わない者は二人を尾行してポケットにあるナイフのシルエットをなぞりうずうずという『もう少しで何か手に入る』という気持ちになっていた。

｢ああ。楽しみだぜえ...考え、落ちぶれたなあ...アイツ....孤児院の子供を盾にしてアイツだけ逃げるってよお.........！｣

よく思わない者は爪をかみ二人が家に入ったことを確認すると家の窓から二人がいることを確認しよく思わない者は家を背にした。

｢だがよお、だがよお、待てってどういうことだああ！？ボケがっ！後10年.........そうだ。たった10年待ちゃあアイツは切り刻みボスの手によって死ぬ。あああ！アイツを変わりに殺してえなあ…□リコン野郎がっ！俺らの手柄横撮りして5000万リラ盗るってよおお！アイツの取り分は隣町のポルポの方面だろうが〜っ！
後、10年、そうだよ。後10年.........｣

｢おい。もう行くぞ。｣

よく思わない者達の二人目は車に乗り、窓を開けてよく思わないひとり目に声をかけていた。


｢ああ。｣


よく思わないひとり目は車に乗り去って行った。

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