【悪役令嬢】私シンデレラの姉なんですけど【ならぬ悪役姉】

おうじがかえりました ページ11

『ふぅー』



皇子がやっと帰り、扉が閉まる音とともにその場にへたり込む。



『やっと帰った･･･永かった』



「ねえちゃん！」(小声)



『今度はあなたね』



座っていた私を無理やり立たせ、アナスタシアがまっすぐ見つめてきた。



『どうしたの、アナスタシア』



ちなみにふたりきりの時はタメ語で話すことにした



「あのね！紫の皇子の国ってスイーツで有名でしょっ？だからー」



抱えていた箱から取り出したのは色とりどりの艶やかなカップケーキ



「もらったの！」



きらきら、にぱー



どうだ、と言わんばかりの笑顔がまぶしい。ただカップケーキは美味しそうだ。



「夕食後に、食べましょうってお母様も言っていたの！やったぁ！」



じゃあね、とまた忙しそうに走り抱く妹を見送り、私は少し俯いて考えた。



『そうか･･･』



周辺の国々についてよく理解していない。



だが紫の王国はスイーツの国と呼ばれるほど、お菓子作りが盛んなのは知っている。



この国、緑の王国は野菜、果物と花がとても有名だ。だから紫の王国へはたくさんのフルーツを輸出していて、友好的な関係を築き上げている。



私は国王の娘とかそんな高いくらいではないのに、今日は紫の王国の第一・第二皇子と接触･･･あれっ



『これは本当にただの童話なの･･･？』



疑問が浮かぶ。これってオトメイトゲームなんじゃ･･･？



言われてみれば生まれ持った顔はかなり



『可愛い･･･』



素早く動き、鏡を見て眉間にシワを寄せる。



アナスタシアも可愛い。お母様は美しい。メイドさんも美形が多いし今日は飛びっきりイケメンの皇子にも出会った。性格は【自主規制】ですけど･･･ね！！



性格は【自主規制】ですけどね！！！



･･･気を取り直して。



まず図書室で周辺の国々について調べよう。そして皇子、姫についても見てみよう。たしか桃の王国にはとびきり可愛い子がいたハズ！！



私は走り出した。

やっとわかりました→←きれちゃいました☆

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