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『もし、勘違いが先生の中で起きたとして、勘違いした先生はどんな行動をとるの?』

少しだけ、意地の悪い質問をする。どんな反応をするんだろう。困るかな?なんて思ったけど、彼の表情は真逆で余裕の笑。

「里見の目の前でAにキスする」

『……わぁ、大胆』

先生を困らせようとしたのに困ったのは私で、顔が赤くなる。思わず手で顔をおおった。本来ならこうなるのは先生だったのに。返事に何を返していいかわかなくて、とりあえず茶化してしまった。

「とりあえず不愉快にはなるだろうな」

『嫉妬してくれるんですね』

「嫉妬はするよ」

『まるで、』

「まるで恋人みたい?」

私の言葉を遮る様に言葉を被せてきた。まるで恋人みたい。まるでの部分を強調してきたのは、今の私達の関係に名前が無いから。名前がないというより、そう呼びたくないからだろう。ただの生徒と教師の域はとっくに越していた。

『そう。まるで、です。あくまで恋人じゃ有りません』

「随分とこだわるのな」

『この10日間の間はそれが最善です』

「最善とはどういう事だ」

『それが私にとっても、先生にとっても必要なんです。今は恋人になれない』

空気が重い。もう、授業の時間ですよ。この空気に耐えられなくなり、私は逃げるように席を立った。それから美術室を出ていく。先生はただ呆然とこちらを見ていた。教室に入る直前、振り返るとガラス越しに目が合った。だけど、私はそのまま何もしなかった。



しばらくして、授業の準備を終えた先生が教室に入ってくる。今日の授業が再開した。まず先生がとった行動は郡司さんに電話をかけること。今日の回答者は私達生徒じゃなくて、その警部補だった。

郡司さんはできることを駆使して、フェイク動画を撮った犯人を探したみたいで、直前まで迷ったらしい彼は、その2人の名前をあげた。上がったのは、熊沢さんと里見君。見事にみんなの予想と被っている。

「へーぇ。里見とはまた意外ですねぇ」

《里見は真壁からジャージを借りていた。彼を更衣室へ案内した大会関係者も見つかった。里見がイケメンだから覚えていたそうだ》

その言葉に里見君は鼻で笑う。透かしたその笑みは何を意味するのか分からない。

郡司さんは話を続けた。迷った挙句、何を決定打にしたか言うと、ジャージの袖に着いたシミだったらしい。先生もパソコンで動画を見直し、映りこんだジャージの袖がオレンジ色のシミで汚れているのを確認した。

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理音(プロフ) - 続き気になります!更新楽しみにしています! (2022年8月20日 18時) (レス) id: d2e2ccbd11 (このIDを非表示/違反報告)
蒼炎(プロフ) - 初めまして!柊一颯落ちで物凄く嬉しいです!!更新待っています!これからも頑張ってください!! (2021年2月26日 21時) (レス) id: bdaf0ebad8 (このIDを非表示/違反報告)
くすさな(プロフ) - しろごめさん» ありがとうございます!柊先生オチです(≧ω≦)bこれからもよろしくお願いします(*^^*) (2019年3月16日 8時) (レス) id: 780399e946 (このIDを非表示/違反報告)
しろごめ(プロフ) - コメント失礼します!ぶっきー落ちと聞いて見に来ました!笑更新頑張ってください、応援してます!!(*´∀`*) (2019年3月15日 23時) (レス) id: f6e80c062e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くすさな x他1人 | 作成日時:2019年3月14日 23時

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