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こちらを見ずに短く返事をする彼は、私と話したくない、そんな感情が痛いほど伝わってきた。だけどそんな事で引くわけには行かない。澪奈が何に苦しんでいたのか、解き明かすって決めたんだ

『あの時、里見君水泳部のジャージ来てたよね?サッカー部なのにどうして?』

「……あぁ。あんたもか。俺を疑ってるってわけだ」

『いや疑ってる訳じゃなくて、ただどうしてかなって思っただけで』

「そう言うのを疑ってるって言うんだよ」

頬杖を着きながら薄ら笑いをしたと思えば、今度は低い声。サッカー部エースで、背が高くてかっこよくて、女の子に優しい彼は何時でも女子の人気者だった。そんな彼のこんな部分があったなんて。初めて知った

「さっき、茅野達も俺を犯人扱いしてたみたいだけど、ジャージは真壁に借りて水泳部の駐車場整理の手伝いしてただけだから」

『じゃあ、ポケットに入ってた軍手は?』

彼の肩がピクっと動く。動揺したのがわかった。この時私は確信した。

「……へぇ、よく見てんな」

『里見君ずっと立ってたからね。座ってたら見えなかったかもしれないのに』

澪奈のフェイク動画を撮った犯人は里見君だ。私が確信したのを、今の言葉で勘のいい彼は読み取ったのだろう。もう隠そうともしなかった。

「そうだよ。俺が犯人。よくわかったな」

『ただ記憶が残ってただけだよ』

一気に人相が悪くなる。まるで笑顔が仮面だったかのように、その顔には黒いものしか渦巻いていなかった。

「まぁ幸い皆はこの事実を知らない。こっちに来て正解だった」

『私が居るんだけど。』

「そう。だからあんたを口止めすれば全て丸く収まる」

席を立ち、此方に歩いてくる。椅子が倒れて大きな音が鳴った。私は動かない。じっと彼の目を見る。楽しそうに笑っていた。目の前まで歩いてくると、ピタリと足を止めた。私と同じ机に肘をつき、顔を覗き混んでくる。近い

『私はこのこと皆に話そうと思う。』

「そうはさせない。言ったらアンタの秘密皆にバラすよ。」

『秘密?』

「そ、秘密。人質にされてる間、この狭い空間で逃げることも出来ずに、皆に煙たがれることになる」

完全に勝ち誇った彼の顔は、悪魔そのものだった。綺麗な顔は変わらないのに、全く違った顔に見える。多分中身が違うのだ。心が違う。

「アンタ、昨日の朝先生の所で寝てただろ。」

肩を揺らしたのは今度は私の方だった。そうだ、わすれてた。2日目の朝彼が準備室を覗きに来たと、先生が言っていたっけ

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理音(プロフ) - 続き気になります!更新楽しみにしています! (2022年8月20日 18時) (レス) id: d2e2ccbd11 (このIDを非表示/違反報告)
蒼炎(プロフ) - 初めまして!柊一颯落ちで物凄く嬉しいです!!更新待っています!これからも頑張ってください!! (2021年2月26日 21時) (レス) id: bdaf0ebad8 (このIDを非表示/違反報告)
くすさな(プロフ) - しろごめさん» ありがとうございます!柊先生オチです(≧ω≦)bこれからもよろしくお願いします(*^^*) (2019年3月16日 8時) (レス) id: 780399e946 (このIDを非表示/違反報告)
しろごめ(プロフ) - コメント失礼します!ぶっきー落ちと聞いて見に来ました!笑更新頑張ってください、応援してます!!(*´∀`*) (2019年3月15日 23時) (レス) id: f6e80c062e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くすさな x他1人 | 作成日時:2019年3月14日 23時

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