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隠した足に触れずに私達は話し出す。最初に言うのは勿論お礼。澪奈を助けてくれてありがとう。その言葉に尽きる。私達の大切な友達を、彼は守ってくれたのだ。素直に伝えれば彼は首を横に振った。
｢俺は助けてなんかないよ…結果的にそうなっただけで｣
病室がしんと静まり返る。何も言えなかった。彼は澪奈を守り他校の男子から暴行を受け、水泳選手の命でもある足のアキレスを切られた。校門前で発見された時は、足からの出血が酷く大騒ぎになったと聞いている。
アキレスを切られた彼は大好きな水泳はおろか、もう運動さえも満足にできない。
空気の重さを見かねた茅野ちゃんが、休んでいる間のノートを渡していた。そこで私もずっと手に持っていたビニール袋を真壁君に渡す。
そこにはちょっとしたお菓子が詰まっている。病院食だけだと男子高校生にはキツイだろうと、持ってきたものだ
『看護師さんに見つからないようにね』
｢わかった。隠しておくよ｣
それからしばらく他愛のない話をする。真壁君はクラスのイジメに加わっていない人物の一人だったので、私と茅野ちゃんも気負うことなくおしゃべりを楽しめた。そしてそろそろ帰ろうとなった時、茅野ちゃんが真壁君に向かって頭を下げた
「澪奈を守ってくれてありがとう」
「…え？」
「あ、いや…澪奈に悪い虫が寄り付かなくなったのは、真壁くんがフルボッコにされて警察沙汰になったからで。それはやっぱり君が真壁繋がりで真壁刀義並のファイターだったからで･･･！｣
堂々と彼の前でフルボッコなとどと言う茅野ちゃんの口を慌てて塞ぐけど、間に合わなかった
「これからも澪奈をサポートしてあげてほしいなって…」
「サポートって…こんな足で？」
慈悲を含んだ笑いは真壁君の苦悩を表していた。"こんな足"そう蔑んだ裏側に、悲しみを隠して。でも茅野ちゃんはいい意味で鈍感というか鈍いというか、とにかく真壁君の心情を察すること無くひとつの案を出した
「あ、えっとマネージャーとか…？」
「…酷いこと言うんだな」
顔を歪める彼を見ているとこっちまで辛くなる。まるで昔の自分を見ているみたいで
「酷い？どこが!?澪奈様を間近で観られるチャンスなんだよ!?澪奈様の曲線美を至近距離で拝めるなんて、最ッ高だよ…？」
でもやっぱりそんな事お構い無しの茅野ちゃんは、澪奈のことを語りだしたらもう誰に求められない。伝えたい事でいっぱいになっちゃうんだろうな。
澪奈が大好きで、大切でたまらないんだ
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理音(プロフ) - 続き気になります！更新楽しみにしています！ (2022年8月20日 18時) (
レス) id: d2e2ccbd11 (このIDを非表示/違反報告)
蒼炎(プロフ) - 初めまして！柊一颯落ちで物凄く嬉しいです！！更新待っています！これからも頑張ってください！！ (2021年2月26日 21時) (レス) id: bdaf0ebad8 (このIDを非表示/違反報告)
くすさな(プロフ) - しろごめさん» ありがとうございます！柊先生オチです(≧ω≦)bこれからもよろしくお願いします(*^^*) (2019年3月16日 8時) (レス) id: 780399e946 (このIDを非表示/違反報告)
しろごめ(プロフ) - コメント失礼します！ぶっきー落ちと聞いて見に来ました！笑更新頑張ってください、応援してます！！(*´∀｀*) (2019年3月15日 23時) (レス) id: f6e80c062e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くすさな x他1人 | 作成日時：2019年3月14日 23時
