18･アジトの構造変化 ページ18
次の日の朝、窓から入る光が目に当たりチラチラと光る。乾いた目を擦りながら体を起こすと肩から何かがパサりと落ちた。床に目を這わせればそれは昨日先輩が被って寝ていたもので、ベットの上には誰もいない。繋がれていた手も空気を掴んでいた
先に起きたんだろうな、なんて考えながら椅子を元に直し、掛かっていたものを畳んでベットに置く。部屋から出ようと扉を開けた時、なにか違和感を感じた。この違和感は何だろう、じっくりとその場で考えていれば納得のいくものが一つ
『景色が違う…』
そう。昨日と景色が違う…というより、アジトそのものの構造が変わっているのだ。昨日は廊下を真っ直ぐ進むと部屋の扉が見えた。つまり大広間から先輩の部屋の扉が見えたのだ。それなのに今日は目の前に見えるのは壁。部屋から出てさ迷い歩いているとゴーシュ先輩に会う
ｺﾞｰｼｭ｢んな挙動不審で何してんだ。新人｣
『あ、ゴーシュ先輩！』
私が事の経緯を説明すると、顎をクイッと動かし歩き出してしまった。どうやらついて来いってことらしい。何度か道を曲がり大人しく着いていくと大広間に出た
ｺﾞｰｼｭ｢ここのアジトしょっちゅう構造が変わるんだよ｣
『え、それってどういう…』
ｺﾞｰｼｭ｢俺が知るか！次からは1人で何とかしろよ｣
そう言うと先輩はソファーに座って取り出した写真を見つめ出した。ほかの先輩から聞いた話によると、その写真に写る人物はゴーシュ先輩の妹さんらしい
家族思いなんだなぁ、なんて考えて視線をずらせばソファーのすぐ隣、少し高めのテーブルと椅子に座るのはフィンラル先輩。かなり積み上がった書類に目を通している。隣の椅子に座りおはようございますと挨拶をすれば、おはようと帰ってきた
『二日酔いは大丈夫ですか？』
ﾌｨﾝﾗﾙ｢うん、何とかね。まだ頭痛いけどそこまで酷くないよ｣
書類に視線を戻し、作業を再開する先輩。積まれていた紙の束は早いスピードで消えていく
ﾌｨﾝﾗﾙ｢それより、昨日はごめんね。介抱してくれたみたいで…俺お酒飲むと1人が寂しくなっちゃうタチらしくてさ…｣
そこまで言うと先輩の顔がぎこち無くこちらを向いた。少し赤く染った頬に泳ぐ目
ﾌｨﾝﾗﾙ｢そ、それで手を繋いだまま俺寝ちゃった、んだよね？ご、ごめんね｣
『いえいえ、大丈夫ですよ。私は誰かの体温を感じながら寝るなんて随分と久々だったので嬉しかったです』
そう言えば先輩は、そう？と恥ずかしそうに頭をかいた
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くすさな(プロフ) - kuroさん» 私の中でフィンラル先輩は可愛いとカッコイイを併せ持つ完全体です(笑) (2019年11月19日 3時) (
レス) id: 0a10432dc2 (このIDを非表示/違反報告)
kuro(プロフ) - うぁぁぁぁぁ!!(〃ω〃)フィンラル先輩かっこよすぎかよ！そして可愛いなー！ (2019年11月17日 20時) (レス) id: f9572c4e12 (このIDを非表示/違反報告)
くすさな(プロフ) - 鈩さん» ありがとうございます(´∀`) (2019年11月16日 20時) (レス) id: 0a10432dc2 (このIDを非表示/違反報告)
鈩 - 好きです！ (2019年11月15日 7時) (レス) id: 4f2f6e9221 (このIDを非表示/違反報告)
くすさな(プロフ) - フィンラル先輩やっぱかっこいいッスよね......... (2019年11月10日 2時) (レス) id: 0a10432dc2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くすさな | 作成日時：2019年10月31日 1時
