14･その者命の恩人につき ページ14
『えっと…、3年前に恩人に貰ったもので』
一応フィンラル先輩の名前は伏せておく。ローブはホイホイ人にあげては行けないものだし、それによって先輩が皆から何か言われるのを避けるためである。まぁ、団長がもう既に知っているし、特に何も無いとは思うのだが
ﾗｯｸ｢恩人？｣
ﾁｬｰﾐｰ｢3年前って？｣
『んーっと…うーん』
どこまで話せばいいのやらで、言葉に詰まる。とりあえず順を追って話しますね、と言えば皆頷いた
『まず私、この国の人間じゃなくてですね…』
ﾊﾞﾈｯｻ｢ええ!?そうなの？｣
『はい。クローバー王国に家族で来たは良いものの帰れなくなったというかなんというか。そんな状況だったんでこの国の人に受け入れて貰えなかったんです』
ﾏｸﾞﾅ｢大変だったんだな｣
『いえいえ。まだそこまでは無かったんですけど、問題はその後で…』
あの時の記憶は正直思い出したくないもので、上手く伝えることが出来ない
『何とか住む場所を見つけて、数年間暮らしてた時にダイヤモンド王国との抗争に巻き込まれて、目の前で両親を無くしました』
しん、とした空気に申し訳なく思う。折角楽しい雰囲気だったのにこれじゃ台無しだ
『それで帰る所をなくし、他にあてもなく、その村が復興しても私の居場所は無くて……路地で生活してたものの食料が尽きてもうダメだ、命を絶とうと思ったんです』
ﾗｯｸ｢死んじゃだめだよ｣
悲しい様な怒っているようなその顔に、私を心配してくれてることが分かる。ありがたい事だった
『そんな顔しないでください。私も今はそんな事は思っていないので。…それで丁度その時にさっき言った恩人が、わざわざ魔法を使って私を慰めてくれました』
ふと顔を上げればフィンラル先輩がこちらを見ていた。目が合うと申し訳なさそうに笑う。まだ私を思い出せないことを気にかけているようだった
『その時、着ているものもボロボロで寒さに震えていた私を見て、快くローブを着せてくれました。路地に住む汚い子供として誰も話しかけてくれなかったのに。優しさに涙が溢れました』
キュッと羽織っているローブを握れば懐かしい気持ちが蘇ってきた
『その人はダイアモンド王国との防衛戦に参加してた魔道士さんだったんですが、戦いが終わった後も何度か街の様子を見に来てくれたりと優しい方だったんです。私はその優しさに惚れ込み、その人の力になる為に魔法騎士団をめざしました。私に生きる理由をくれたのがその人だったんです』
15･お酒の席でありがちな事→←13･歓迎会という名の食事会
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くすさな(プロフ) - kuroさん» 私の中でフィンラル先輩は可愛いとカッコイイを併せ持つ完全体です(笑) (2019年11月19日 3時) (
レス) id: 0a10432dc2 (このIDを非表示/違反報告)
kuro(プロフ) - うぁぁぁぁぁ!!(〃ω〃)フィンラル先輩かっこよすぎかよ！そして可愛いなー！ (2019年11月17日 20時) (レス) id: f9572c4e12 (このIDを非表示/違反報告)
くすさな(プロフ) - 鈩さん» ありがとうございます(´∀`) (2019年11月16日 20時) (レス) id: 0a10432dc2 (このIDを非表示/違反報告)
鈩 - 好きです！ (2019年11月15日 7時) (レス) id: 4f2f6e9221 (このIDを非表示/違反報告)
くすさな(プロフ) - フィンラル先輩やっぱかっこいいッスよね......... (2019年11月10日 2時) (レス) id: 0a10432dc2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くすさな | 作成日時：2019年10月31日 1時
