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がっと目を覚ました。突然に目を覚ましたのだ。
上半身を擡げて周囲を見渡す。隣でアリアが寝ていることから、ここがマグノシュタットの寮の自室であると分かると、ほっと安堵する。
｢汗びっしょびしょ…着替えなきゃ｣
また、あの夢を見た。ここのところ毎日夢の中で“同じ部分だけ”再生される、｢崖から何かと共に落ちる夢｣。いつも特定のタイミングで目が覚めてしまうから、なかなか続きは見れそうもない。
ベッドから降り、服を出そうと荷物の中を探る。
ほんの少し開いた窓から心地よい風が部屋に吹き、カーテンが緩やかに波を打った。
｢っしょ…っと｣
手速く着替えたAは、ルフの瞳を鞄から取り出し、窓の外へ出た。
“それ”にほんの少しだけ自身のルフを加えると、周囲のルフはネオンや蛍光灯とは異なる光を眩くする。
｢Aか。課業はどうだ｣
｢はい。現時点では問題ありません…と言いたいところなのですが…｣
佐々木A、18歳。マギの世界にトリップしてきてから8か月が経った。
トリップした当時は訳も分からず彷徨い続け、疲れ果てて倒れていたところを煌帝国第3皇子練紅覇に救われ、色々あって現在は煌帝国のスパイという役目でマグノシュタットへ来ている。
定期試験────イクティヤールでは、なんとか落第は免れ、留年はしてしまったものの、コドルは6から3へと昇級。それから、コドル6の授業では私が｢命｣を主に操る紫魔導士だということが分かった。
話を戻す。スパイ活動をしている私は、シンドリアから盗んだこのルフの瞳で(私が盗んだわけではないが)定期的に煌と連絡を取り、マグノシュタットの内情を伝えている。
｢説明しろ｣
練紅炎の声がルフの瞳伝いに聴こえる。Aはこくんと頷き、そのまま話を続けた。
｢実は先日お伝えした通り、学院で昇級試験があったんです。その試験で特待生レベルの生徒が2人居ました｣
｢…｣
紅炎は黙って話を聞いている。
｢それを見たマグノシュタットの学院長────マタル･モガメットは、明日その2人を殺し合わせようと仰っていました｣
｢なんだと?｣
黙って聞いていた紅炎も驚愕し、口を開く。
なぜ原作でも知っていたことをAは紅炎に伝えたかと言うと、実体験してみてふと疑問に思ったからである。『生徒同士、態々殺し合わせなくてもいいのでは』、と。ただの魔法での勝負ならいざ知らず、マタル･モガメットは敢えて殺し合いを命じた。それが疑問でしかなかったのだ。
＊一部誤字を修正
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紅妃(プロフ) - 睦月サイハさん» コメント有難う御座います！ここのところ更新してなくて本当に申し訳ありません。わたくしめには勿体ないお言葉を頂けて、本当に嬉しい限りです。そろそろ話が進むので、気長に待っていただければ幸いです！ (2017年10月12日 0時) (
レス) id: d4608e4b4b (このIDを非表示/違反報告)
睦月サイハ - あの、更新頑張ってください！とても面白いし、続きが気になります！ゆっくりで良いので頑張ってください！応援しています！ (2017年10月11日 23時) (レス) id: 78af19d42e (このIDを非表示/違反報告)
紅妃(プロフ) - ゆみさん» 最新話の感想コメント有難う御座います！やっと今まで書きたいところを書けたので、読者様にもそう言っていただけてとても嬉しい限りです！みんなが無事でいられることを私も祈ります… (2017年7月8日 16時) (レス) id: d4608e4b4b (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - シェルの正体は何者でしょうか 続き気になります 何かたくらんでいるのはあきらか みんな気をつけて (2017年7月8日 13時) (携帯から) (レス) id: a64fcc18a2 (このIDを非表示/違反報告)
紅妃(プロフ) - ゆきさん» 感想コメ有難う御座います!そう言っていただけるなんて光栄です、頑張ります!!；；；； (2017年5月25日 8時) (レス) id: d4608e4b4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅妃 | 作成日時：2016年12月6日 1時
