輝くダイヤと優しい日々

Distance Ki ページ23

自粛とはいっても、
俺の仕事はそうもいかないし、
距離を保つのも難しい。


だから自粛だとかソーシャルなんとかってのは、
家に帰ってからの事になる。


何が切ないって、
見ず知らずのやつとは距離取れずに


最愛の恋人とは距離を保たないといけないって事


あの宣言が出てから


かれこれ１ヶ月、寝室を別けている。


寝室と言うか、


俺がリビングで藤ヶ谷が寝室。


2人同時にいる時はマスク着用で
食事も離れて食べている。


俺の住処はリビングで完結仕様になっている。


お互い人と関わる事の多い仕事だからと
藤ヶ谷が言い出し
俺が家での導線を決めた。


「はぁ…」


今はひとりだ。


こういう時はアレに限る。


藤ヶ谷に唯一の秘密と言っていい、
リビングの本棚から辞書を取り出し、
その中に収められたDVDを出す。


所謂、大人のDVDだが、

男女のそれだと藤ヶ谷に下手に気を使わせる事になるなと、

パッケージは捨て、お気に入りのものだけは、
こうして残しておいた。


こんな事態にならなければ、

きっと日の目を見ることもなかったはずのソレは、

藤ヶ谷との初夜の後、

偶然アダルトショップで見つけた。


平日の真昼間、

カーテンを閉め、部屋を暗くし、

再生ボタンを押した。


冒頭部分は早送り

少しずつ服を脱がされる所から再生。


演技なのか恥じらう女優の顔が藤ヶ谷と瓜二つ。


そうでなければ、買おうなんて思わなかった代物だ。


顔は瓜二つでも付いているものが違う。


そこは脳内変換が自然となされるから不思議だ。


“あ、え、ちょ…”


ブラを外され露になった尖端を攻められ、

弱々しく手で遮ろうとしている


俺の脳内では、

胸の尖端を弄ばれ、細い腰をくねらせる藤ヶ谷の姿が再生される。


テレビの前に胡座をかき、

ずらしたパンツから自慢の息子を手に取った。


大袈裟な女優の声に邪魔されないよう、

音量は小さめにしてある。


DVDは雰囲気作りのきっかけだ。


あとは俺の海馬がリアルな藤ヶ谷を再生してくれる。


『んはぁ…そこ…もっとぉ…』


気持ち俺の願望もそっと添えてね。


『はや…くぅ…ひろぉ…』


いや、もうちょい解さないと、怪我しちゃうだろ。


藤ヶ谷の秘部にたっぷりローションを垂らし、

ローション塗れの中指で蕾を押し広げる。


久しぶりだからキツイな


『あっ…あぁ…んはっ』


早くと急かした割に苦しそうにする藤ヶ谷に、

焦る気持ちにストップがかかる。


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