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雪の夜 ページ4

その日は雪の降る寒い日だった。 数日前に念願の聖良学園の合格が決まり家族みんな浮足立っていた。
「A―!もう寝た方がいいわよ?明日も学校でしょう?」
階下からお母さんの声が聞こえる。はーいと返事をして電気を消し、布団にもぐる。
下でチャイムが鳴ったような気がして、聞き耳を立てる。お母さんが応対したようだ。宅配便らしい。なあんだ。




突然、わたしは飛び起きた。 掌にじんわりと汗がにじんでいく。
今、聞こえたのは何?悲鳴?お母さんの?何故?突然の出来事に脳がオーバーヒートしたようだった。 怒鳴り声。何かが倒れる音。お父さんが何かを言っている。それもとぎれた。そして一瞬の静寂。
ドアが開いた。逆光のせいで顔は見えない。返り血なのだろうか、不自然な赤黒い染みが服についていることは確認できた。 悲鳴も上げられずにただされるがままにベッドからひきずりおろされた。手首をつかまれひきずられるようにして一階につれていかれる。
唐突に理解した。 あぁ、この人たちはきっと、強盗という部類の人たちで、父と母をころして金品を奪っていくつもりなのだ。
 
 


―――Aちゃんちってお金持ちだから、いっぱい宝石とか、きれいな絵とか、あるんでしょ?
―――そう。でもそれのせいでお父さんとお母さんはしんじゃって、それらは誰か知らない人の手に渡って、わたしは今誘拐されようとしている。
きっと、どこかに売られるんだろうな。もしかしたらゾウキバイバイとかいうやつかもしれない。



なにか薬品をかがされたのであろう、私の意識は急速に薄れていった。

殺意→←平和な夕暮れ



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フリスク(プロフ) - 島空太さん» コメありがとうございます! ごめんなさい、一回リクエスト案を消してしまいました…でもそのうち書きます!(*・ω・)*_ _)ペコリ (2017年4月8日 9時) (レス) id: 53bb568289 (このIDを非表示/違反報告)
島空太(プロフ) - プリン食べられて…っていうやつが気になりますねェ…(。-∀-) (2017年4月8日 4時) (レス) id: ad1d4b6253 (このIDを非表示/違反報告)
フリスク(プロフ) - 藤猫さん» コメありがとうございます! 毎回どんな風に書こうか悩みながらポチポチやってるのでそう言って褒めて頂けると凄く嬉しいです! これからも頑張って書いてきますね( ´ω` )/ (2017年3月20日 8時) (レス) id: 53bb568289 (このIDを非表示/違反報告)
藤猫(プロフ) - 文章に台本書きや顔文字を使わずに書かれた、小説らしい小説だと思いました。謎解きも面白くて、構成も整っていると思いました。とても好感の持てる作品で、これからも読み続けたいです。楽しみにしています!偉そうな感想、長文失礼しました。更新頑張ってください! (2017年3月20日 2時) (レス) id: 59331f3ebf (このIDを非表示/違反報告)
フリスク(プロフ) - 物部さん» コメありがとうございます! 小説書くのは初めてだったので文章が綺麗と言っていただき嬉しいです!あんまり文ストキャラと絡ませられませんでしたが…w 頑張って更新しますね! (2017年3月19日 10時) (レス) id: 53bb568289 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:フリスク | 作成日時:2017年2月7日 19時

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