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番外編 帽子触角事件 ページ19

この日俺は執務室にて大量の書類を書いていた。

位が上がれば書く書類も増えていくので仕方ないがこの大量の書類には少しうんざりする。

少しやったら休憩しようと思っていた。


しかし、この時もう既にあの悪魔はこの部屋に向かってきている

ことは俺はまだ知らない。


悪魔がやって来るのは突然のことだった。

俺はまだ書類を書いていた。

後五枚程度やったら休憩するつもりだった。


その時、突然部屋の扉が開く音が聞こえてきた。

顔を上げると、一人の少女が立っていた。

黒い蓬髪に、黒のダッフルコート、顔は少し少女の

面影を残しつつもどこか大人びた顔立ちの女だ。



俺はそいつを視界に入れると思わず嫌そうな声をあげた。


「何で来んだよA」

そんな俺の声にAは楽しそうに

『暇だから☆』

うぜェ

「仕事の邪魔だから出ていけ」

『心の小さい男よ』

どこぞの何仙人だ。



こ、こいつ、いつまで居座る気だ、かれこれもう二十分は居るぞ。

『で、ジョンはこういったのさ、いつまでそのダッセー帽子被ってんだってね』

意味分かんねぇ小噺を延々聴かせてくるし、何かその小噺は苛つくし

後ジョンって誰だよ。


「はぁー」

溜め息を吐いて俺は席を立つ。

『中也どこ行くの?小噺はまだ途中だよー』

「誰がてめェ小噺聞きたいってつったよ、厠だ」


こいつが居たら休憩どころじゃねェ、仕事するよりも疲れちまう。

こうして俺はAから離れるため、部屋を出た。

しかし、この状況こそが奴の真の狙いであったのだ。



暫くして部屋へと戻るとAの姿はなかった。

邪魔者が居なくなったのは喜ばしいことだが

俺は何となくそれを不気味に思い部屋を見渡すと

机の上にある見馴れた帽子に異変が起こっていた。



お気に入りの帽子には、なんと毒々しい緑色の触角が生えていた。

そして横には瞬間接着剤が転がっていた。

あ、あいつ!( :゚皿゚)

今すぐ追いかけて、殴り飛ばすっ!!



帽子から触角を注意深く引き剥がしながら決意する。

漸く触角を引き剥がし帽子を被ろうとするが


「待てよ、あの悪魔のことだ中にも瞬間接着剤が仕込んでる可能性が!」


俺は慌てて帽子の中を見る。

すると接着剤ではなく一枚のメモが貼り付けられていた。


中也へ

私を追いかけるのは構わないけど、その調子じゃ仕事は終わりそうもないね。

ちなみに君の書類の不備も見つけてあげたぞ☆ byA


このっ腐れ外道がぁぁ!!
 

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レティ - とても面白いです!続きは、無理しない程度に頑張ってください (2021年1月4日 9時) (レス) id: 3350934fe2 (このIDを非表示/違反報告)
ラリー明日は暇(プロフ) - 山田琴音さん» 分かりにくい所を教えていただけると有難いです。 (2018年4月14日 21時) (レス) id: c83a6482c4 (このIDを非表示/違反報告)
もちたぬきは走る(プロフ) - すみません (2018年4月14日 20時) (レス) id: 3107f6cbfc (このIDを非表示/違反報告)
山田琴音 - もっと、わかりやすく (2018年4月14日 16時) (レス) id: f7c5d2c875 (このIDを非表示/違反報告)
ラリー明日は暇(プロフ) - マジですかい!有り難うございます! (2018年4月5日 10時) (レス) id: c83a6482c4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ラリー明日暇だってよ | 作成日時:2018年3月7日 20時

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