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【?? Side】
もう前を向いて歩き始めた愛しい人の背中を見て彼はぽつり、と呟いた。
「レナ、別れようか。」
「...え？」
さっき何回も聞いた、同じ言葉なのに。
トーンは落ち着いていて、吐き出したような。
そんな真剣に言われたら、気持ちに任せて、別れたくないなんて言えないじゃない･･･、
さっきまで泣きわめいてまで別れたくないと懇願していたはずなのに。
･･･そんな顔されたら。
そんな言葉、とても言えない。
彼のなんとも言えない、威圧的な雰囲気に口を噤んだ。
「紫耀のこと愛してる？
ハハッ、そんなうまいこといくはずないだろ？」
目線は彼女が去った廊下。
彼は意地悪く、あの綺麗な顔で微笑んだ。
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【レナ Side】
「や...、」
思わず声が漏れた。反射的に後ずさる。
なんて気迫めいた顔、
冷静になって、少し盲目なフィルターがとれたら、怖いが初めて前に来る。
彼のおかしくなった、全てを蔑んだ視線は散々見てきた。
これも一部、本当の君が顔を出した？
目には殺気すら感じる。これがあたしの間違いであってほしいと願う。
その異常さはどんどん加速してる。
廉、どうしちゃったのよ...？
止まって、なんて。
あたしには...、
今更すぎるけど、彼はもうとっくに線を超えている。
戻れない、間に合わない？
･････････え？
ちょっと待って？
「･････････っ！」
紫耀...？
廉が放った言葉をもう一度再生させる。
あれは確実に･･･。
そんな呼び方をする仲だったっけ...？
だって彼はAの件で、平野先輩のことは...、
それに接点だってどこにも...、
｢(･････････いやっ･･･)｣
何もわからない。
真実なんて何もわからないのに。
私を強ばらせるこの恐怖は何？
もう、深い渦に巻き込まれてしまったのね。
今更、戻れないんでしょう？
ガクガクと膝が震える。
気づいたときには＿＿＿＿＿
＿＿＿＿もう遅い･･････？
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廊下には、男と、女が残っていた。
そんなことが起きていたなんて。
･･･もちろん私は知る由もない。
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さっち - ドロドロしたのが読みたかったのでほんとこのお話最高です！更新楽しみに待ってます！ (2016年10月17日 23時) (
レス) id: 98800b7e8f (このIDを非表示/違反報告)
侑貴 - 更新楽しみにしてます！ミステリアスな感じに引き込まれていってしまいました！作者さんのこの作品大好きです！お願いします、作品を書いてください！ (2016年10月2日 23時) (レス) id: 09b0973850 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きら | 作成日時：2016年9月5日 23時
