CHAPTER 02 無意味な殺人は無意味な殺人を呼ぶ 学級裁判後編 ページ34
「そんなのただの偶然やん、偶然犯人が俺の研究教室に入ったからって疑われるなんて…」
「泣いて同情でも買う気か、大先生」
泣き真似をした彼にマンちゃんが冷たく言うと、大先生は「なんや、ちゅめたい」と口調に合わない無表情になって言った。
大先生のコロコロ変わる表情に、私は目が回りそうになる。
「じゃあ動機は？俺がげどちゃんを殺す動機は勿論無いし、げどちゃんが俺を殺すような動機も無いやん」
「茶番ちゃんから貰った動機で、確かひとらんくんが指名されていたのは大先生だったよね。もしそれで彼が殺人を企てたんだとしたら、殺すつもりだった相手は大先生ってことになるよ」
しかしひとらんくんの動機に関しては、私もまだよく分かっていない。
あんな指名だけで、何故殺そうと思えるのか。
それによくよく考えれば、エーミールくんの時と同じようにすぐに疑われてしまうだろうに。
すると大先生はイラつきが隠せないようで、声を上げた。
「結局証拠ないやん！！決定的な証拠がない限り、俺が犯人だと言い切れないのは事実や！！」
どうやら、いつまで経っても証拠を出してこない私に怒っているようだ。
でも私は、大先生が犯人だと言う証拠を持っている。
多少の賭けになるかもしれないが。
私は仕方なくポケットの中に手を入れ、証拠になる‘‘それ’’を取り出した。
「これだよ、大先生」
「ッ…！？」
私は‘‘白いボタン’’を取った手を皆に見えるように前に出した。
案の定大先生の顔色は一気に変わる。
その反応で私の賭けは、確信へと変わった。
「…っえ、何それ。ボタン？」
「そんなものが、決定的証拠？」
しんぺいくんとエーミールくんは、大先生とは違い目を丸くして言った。
誰にも言っていない、見せていない証拠。
今になって突然こんなものを出されて、皆混乱していることだろう。
まさかこれをここで出されると思っていなかったのは、大先生もだ。
「私が、メディアルームのホワイトボードの側で拾ったものだよ」
「それが大先生と、何の関係が？」
ロボロくんに尋ねられ、私は改めて大先生の方へ目を向けた。
CHAPTER 02 無意味な殺人は無意味な殺人を呼ぶ 学級裁判後編→←CHAPTER 02 無意味な殺人は無意味な殺人を呼ぶ 学級裁判後編
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 149人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
わたうさ@火星人☆(プロフ) - 名無しくんさん» ご愁傷様です…(´ｰ｀;) (2019年9月23日 12時) (
レス) id: af7c01dafc (このIDを非表示/違反報告)
名無しくん - 推しが…死にましたぁ…(°▽°) (2019年9月23日 11時) (レス) id: f915d9c3de (このIDを非表示/違反報告)
わたうさ@火星人☆(プロフ) - 閑さん» はじめまして、いつも閲覧有難うございます！私も大好きで、d!様と原作者様には感謝しかないです…かたつむり更新ですが自分のペースで頑張ります！有難うございます！ (2018年12月28日 14時) (レス) id: af7c01dafc (このIDを非表示/違反報告)
閑 - はじめまして、いつも楽しく見させて頂いてます! d!もダンロンも大好きなので主さんには本当に感謝しかないです…これからも更新など頑張ってください (2018年12月28日 14時) (レス) id: 8c1224d0db (このIDを非表示/違反報告)
わたうさ@火星人☆(プロフ) - 蒼空さん» ひえええ！両方推しだったなんて！！今後名前だけでも沢山出します！！これからも閲覧お願いします！コメント有難うございます！ (2018年12月15日 17時) (レス) id: af7c01dafc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
