CHAPTER 02 無意味な殺人は無意味な殺人を呼ぶ 学級裁判前編 ページ21
「俺が今朝見た幽霊だ、今思うとあれはひとらんらんだったのかもしれない」
「幽霊？」
幽霊の話を知らないロボロくんは眉を顰めた。
それにグルちゃんは、丁寧に説明を加える。
「今朝の6時頃だ、点灯時間前で白いぼんやりとしたものにしか見えなかったが」
「それがひとらんさん？」
「なんや、シャオロンかトントンの幽霊じゃなかったんや」
幽霊ではないと知って安堵の息を漏らしたエーミールくんと、面白くなさそうに頬を膨らませるゾムくん。
確かにあれが幽霊ではなく生身の人間となると、見間違えるほど全身真っ白な姿をしているのはひとらんくんだけだ。
つまりひとらんくんは、グルちゃんの目撃情報から今朝の6時頃まで生きていたことになる。
「じゃあ6時から、親睦会メンバーがメディアルームに来るまでの間に事件があったってことだよね」
「結構時間絞れたやん」
私の軽くまとめた言葉を聞いて、コネシマくんは「簡単だ」とでも言いたげに続いた。
「となると、今度は凶器の話なるが」
「凶器って？あのロープのこと？」
そんな問いにショッピくんは「そうそう、」と頷いて言った。
「そのロープの出所から、かなり犯人を絞れると思います」
「あんなロープが置いてある部屋なんて、限られてるし」
腰に手を当てながら続けた兄さんの言葉を「待ってました」と言わんばかりに、大先生は不敵な笑みを浮かべた。
「大先生が気持ち悪い笑み浮かべてる」
「気持ち悪い言わんで！」
ロボロくんに揶揄われつつも、何とか立て直した大先生は指で眼鏡を上げた。
「そのロープこそが、エーミールが犯人である証拠や」
「ロープが？」
大先生は何を思ったのか、返事の代わりに私に向かって「な！Aちゃん！」と名指しした。
訳が分かっていない私はただ、「へ？」と声を漏らすだけ。
「Aちゃんは一緒に捜査して知ってると思うけど、エーミールの研究教室からはロープが三本なくなっとった」
そんな大先生の言葉に、私たちの目はまたエーミールくんへと向く。
エーミールくんはまだ疑いが晴れそうにないこの状況に不満そうだ。
「そして、げどちゃんをホワイトボードに磔にしているロープも三本。つまり、‘‘げどちゃんの首を絞めて磔にした犯人はエーミール’’や」
「それは違うよ、大先生」
自信満々にそう言い切った大先生を、私は否定した。
すると大先生は驚いたように「っえ！？」と声を上げる。
どうやら私は同意してくれると思っていたらしい。
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わたうさ@火星人☆(プロフ) - 名無しくんさん» ご愁傷様です…(´ｰ｀;) (2019年9月23日 12時) (
レス) id: af7c01dafc (このIDを非表示/違反報告)
名無しくん - 推しが…死にましたぁ…(°▽°) (2019年9月23日 11時) (レス) id: f915d9c3de (このIDを非表示/違反報告)
わたうさ@火星人☆(プロフ) - 閑さん» はじめまして、いつも閲覧有難うございます！私も大好きで、d!様と原作者様には感謝しかないです…かたつむり更新ですが自分のペースで頑張ります！有難うございます！ (2018年12月28日 14時) (レス) id: af7c01dafc (このIDを非表示/違反報告)
閑 - はじめまして、いつも楽しく見させて頂いてます! d!もダンロンも大好きなので主さんには本当に感謝しかないです…これからも更新など頑張ってください (2018年12月28日 14時) (レス) id: 8c1224d0db (このIDを非表示/違反報告)
わたうさ@火星人☆(プロフ) - 蒼空さん» ひえええ！両方推しだったなんて！！今後名前だけでも沢山出します！！これからも閲覧お願いします！コメント有難うございます！ (2018年12月15日 17時) (レス) id: af7c01dafc (このIDを非表示/違反報告)
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