Lens.146 ページ26
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俺の代わりはいくらでもいる。
けれど社長という立場を通して二宮和也に好意を抱いてくれたのなら、
その社長という立場はとても大切で、切り捨て難い。
そこまで考えてしまうと、本当に自分は翔さんが全てなんだと自覚する。
いや、もう自覚していた。
翔さんは俺の全てだ。
相葉にも、モアイくんにも、
大野智にも、どこの誰にも渡したくない。
けれど翔さんにお願いされたことは守る。
理由は分からないが、翔さんが俺を守りたいと言ったように。
手にあるソレを受理する為に思い腰を上げ、立ち上がる。
受理はする。
けれど探らないとは言っていない。
なんで俺のここを離れたか。辞めたか。
俺を守りたいから、大切だからここを辞めると言った理由を無理やりにでも探って見つけ出す。
前言撤回だ。
以前丸山に告げた事は前言撤回。
大切な秘書を取り戻すべく、俺は社長を辞めない。
去るのなら連れ戻す。
追わない。なんて、言っていないだろう。
弱気な考えは消去して、翔さんを取り戻すことだけに集中する。
面倒なことは嫌いだ。
意味の無い行動で力を消費するのが嫌いだ。
誰かに頼らなくてもここまで成り上がった。
自分の事は自分でするし終わらせる。
他人の手なんて借りないし借りたくもない。
そんな大人気ない理屈は捨ててしまえ。
翔さんの為ならなんでもする。
どんな下劣な事でもどんな卑劣なことでも、なんでもしてやる。
自分の欠点なんてわかっている。
今までのそういう捻くれた考え方がどんどん人望を無くしていって部下に見放されている。
仕事上の付き合いでは皆俺に良い顔は向ける。
それを良い顔、と捉えた事は未だ無いが、もう何でも構わない。
とりあえず翔さんが所属していた部署に行くか。
確かモアイくんと相葉もそこだろう。
翔さんは部署内では顔が広かったと把握しているからモアイくんと相葉以外に聞いても収穫はあるだろう。
翔さんの家の場所は知っているがそこに行く、なんて事はしない。
取り戻すし、連れ戻すし、追いかけるが、
翔さんの家に行く事はフェアじゃない。し、翔さんの気持ちを踏みにじる事になる。
辞表を持っていた手、震えていたのは見逃していない。
それに、大野智。
彼が絡んで今の自分がまともな理性を保てるとは到底思えなかった。
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adg567(プロフ) - 2人を味方につけた社長は無敵ですね今後の展開も楽しみにしてます(^^)/ (2016年9月4日 20時) (携帯から) (レス) id: ae6ca517f2 (このIDを非表示/違反報告)
ミラノスカイ(プロフ) - adg567さん» やっと伝えました秘書さん〜( ; _ ; )物語に入り込んでくださって本当に嬉しいです( ; _ ; )楽しみにしていてくださいっご期待に添えるよう頑張ります! (2016年8月12日 17時) (レス) id: b640a89147 (このIDを非表示/違反報告)
ミラノスカイ(プロフ) - ゆいぴょんさん» ずっと読んでくださったんですか!!有り難き幸せ〜( ; _ ; )そうなんですやっと言いました!長かったです本当もう手のかかる秘書さん( ; _ ; )笑 応援ありがとうございますっ頑張ります☆ (2016年8月12日 17時) (レス) id: b640a89147 (このIDを非表示/違反報告)
adg567(プロフ) - わ〜!とうとう気持ち伝えちゃった(*≧m≦*)でもまだまだ安心できない感じですね!!続き楽しみにしてます♪ (2016年8月12日 11時) (携帯から) (レス) id: ae6ca517f2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいぴょん(プロフ) - この作品、ずっと読ませてもらってます!ついに!秘書さんがホントの気持ちを社長に伝えましたね!すごく切ないけどドキドキしてしまいました…!続きが気になるのでこれからも更新頑張ってください!応援してます!! (2016年8月12日 8時) (レス) id: ceaba55208 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミラノスカイ | 作成日時:2016年6月12日 19時