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友達でしょ? ページ44

「私ってそんなわかりやすい?」


思わず尋ねれば「うん」と即答される。


そういえば、テヒョン君にも一発でバレたんだよね。


なんだか不甲斐ない気持ちで一杯になる。



「あ、でもグガは気づいてないから大丈夫!アイツ意外と鈍感なんだよ」


ミンギュ君はフォローするように大丈夫と励ましてくれる。


確かにグクは鈍感かも。


人の気持ちには機敏だけれど、恋愛のことになるとグクはそこまで柔軟なタイプには見えない。


なんて、私が偉そうに語るのも変な話だけど…。


「なんかね、俺ジョングガとAちゃん見てるとなんて言うんだろう」


ミンギュ君は言葉を捻り出すようにこめかみを指にあてて、うーんって唸る。


「もどかしい…っていうのかなー」

「……」

「とにかくこう手を加えたくなるというか」


私が黙ってその言葉を聞いていたからか


「あっ!ごめん、迷惑だよね。…なんか俺、だめなんだよねえ」


突然焦りだす。


クルクルと表情を変えるミンギュ君が微笑ましい。


カップを持って、生温くなったミルクティーを一口啜る。


「ミンギュ君、駄目だよ。」

「…?」

「グク、彼女と仲直りしたみたいだよ」

「え?」

「さっき、そう言ってた」


ミンギュ君は黙って何かを考えるように一点を見つめる。


ここまで話してしまったなら


もう全て打ち明けた方が楽だと思った。


誰かに聞いてほしかったんだ。


多分、慰めてほしかったんだ。


「私、もうグクのこと諦めるよ」

「…いいの?」


こくりと頷く。


「だってさ、こんなに長い事一緒にいて何も無いってことはつまりはそういう事でしょ?」


「…Aちゃん」


そうだ。


グクにとって私はあくまで友人。

それ以下でもそれ以上でもない。


「それに…私もうグクに愛想つかされたかも」

「なんでそう思うの?」

「…だって酷い事言っちゃった」


じわりと涙が滲むのを目を細めて堪える。


けれどミンギュ君は私の言葉を笑い飛ばすように否定した。


「グガに限ってそれはないって!」


大丈夫、慰めるように言ったミンギュ君に頷いた。


「俺が保証する!」

「…フフッ。うん」


自信満々な姿に緊張の糸が切れて笑ってしまう。

そんな私を見てミンギュ君もニッと微笑んだ。


「あ、そうだ!」


おもむろにスマホを取り出して、画面を私に見せる。


ラインのIDが画面に大きく写ってる。



「交換しよ!俺らもう友達でしょ?」



そう言ってミンギュ君は無邪気に笑った。

突然の→←不思議なシチュエーション



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うに(プロフ) - 続編が読みたいです( ; ; ) (5月7日 16時) (レス) id: fc966db95f (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - これ続き消しましたか? (2020年8月4日 2時) (レス) id: 3dd0ee7796 (このIDを非表示/違反報告)
zin(プロフ) - 上手くいかない、もどかしい、哀しい、辛い……。本当に切ないです。でも お話に出てくる子達が主人公をはじめ、みんなイイ子で魅力的です。ミンギュ君 テヒョン君、ナイスです!やっぱり私は胸が痛くなるけど 切ないお話が大好きみたいです^^ 更新楽しみにしています。 (2017年11月4日 1時) (レス) id: f535f69715 (このIDを非表示/違反報告)
いっちゃん - ミンギュ出てきた!ちょー嬉しい!!テテの「月が綺麗ですね」って言うのに凄くキュンキュンした!でもそれに「それ言われたら、死んでもいいって返すんだよね。」って言った主人公に一瞬、戸惑ったわww作者さいこーww (2017年11月3日 22時) (レス) id: 3d31ebd9bc (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - オトコトモダチが1番大好きで更新されるの楽しみにしてます! (2017年11月3日 6時) (レス) id: 4dbcce6e2c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:豆乳 | 作成日時:2017年7月2日 20時

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