律儀 ページ27
カーテンの隙間から洩れる微かな光に誘われるように目が覚めた。
「あれ、私」
何してたんだっけ？
フローリングに座ったままベッドを枕代わりに寝ている自分の体勢。
重い頭で周りを見渡せばテーブルの上には散らかり放題のお菓子の袋や缶ビールの残骸。
耳に伝うのは誰かのシャワーの音。
ああ、そうだグクと飲んでたんだ。
「...痛」
突如襲ってくる吐き気と頭痛と睡魔。
私は這うようにベッドに上がり、二日酔いの気怠さから逃れるように再び眠りについた。
*
*
次に目を覚ました時は既に時計の針は12時を回っていた。
寝起きの頭で自分が置かれている状況を瞬時に理解する。
「やらかした」
午後一から始まる講義に間に合うはずもなく、再びベッドに倒れこむ。
その空間には当たり前みたいにジョングクの姿はどこにもなくて、
なんで起こしてくんなかったの、と内心イラついてみたものの。
ふと目を向けた先には昨夜の跡形など見当たらない程に綺麗に片付いたテーブル。
ラインのトーク画面を開けば、
【おはよ、起こしても起きなかったし一限から授業あるから先行ってる】
【鍵ポストの中入れたから玄関のとこ落ちてると思う】
【あと、勝手にシャワーかりました。ごめん】
【二日酔いだとは思うけどサボんなよ】
簡潔に並べられた相変わらず愛想の見当たらない文章。
返信しようか躊躇っても、私の指は知らぬ間に文字をなぞる。
【りょーかい。】
【片づけてくれてありがと。あと余裕でサボります】
サボるというか間に合わない。
それでも4限には行かなきゃ。
上体を起こせばひどい頭痛と立て鏡にはメイクを落としてない二日酔い典型の顔が映っていてうんざりした。
いそいでシャワーを浴びて、軽く化粧をして着替える。
出かける前にスマホを確認すればグクからスタンプが一件。
それにジアからも。
あ。
【Aちゃん！今学校？】
テヒョン君からだった。
【ううん、これから行くとこだよ！どうした？】
そう返せば、すぐに届く返事。
【なんでもない!気にしないで(笑)】
【え、気になるよ(笑)】
そう打ったきり、彼からのラインはプツリと途絶えてしまった。
私は通学の電車内でテヒョン君のラインに疑問を抱きつつも、
ジョングクとのこれからを考えて、ただ悶々とした。
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あ(プロフ) - これ続き消しましたか？ (2020年8月4日 2時) (
レス) id: 3dd0ee7796 (このIDを非表示/違反報告)
zin(プロフ) - 上手くいかない、もどかしい、哀しい、辛い……。本当に切ないです。でも お話に出てくる子達が主人公をはじめ、みんなイイ子で魅力的です。ミンギュ君 テヒョン君、ナイスです！やっぱり私は胸が痛くなるけど 切ないお話が大好きみたいです^^ 更新楽しみにしています。 (2017年11月4日 1時) (レス) id: f535f69715 (このIDを非表示/違反報告)
いっちゃん - ミンギュ出てきた！ちょー嬉しい！！テテの「月が綺麗ですね」って言うのに凄くキュンキュンした！でもそれに「それ言われたら、死んでもいいって返すんだよね。」って言った主人公に一瞬、戸惑ったわww作者さいこーww (2017年11月3日 22時) (レス) id: 3d31ebd9bc (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - オトコトモダチが1番大好きで更新されるの楽しみにしてます！ (2017年11月3日 6時) (レス) id: 4dbcce6e2c (このIDを非表示/違反報告)
マル - ヤバイです！めちゃくちゃキュンキュンします！2人の関係性が羨ましすぎで夜中にキュンキュンしてしまいました(^_^)更新楽しみにしてます！ (2017年10月28日 2時) (レス) id: 9861427ca3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：豆乳 | 作成日時：2017年7月2日 20時
