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*天使とギャンブラー ページ4

氷のように冷たくて硬い壁が俺と少女の前にはたっていた




.



息を吸うだけで肺が凍りつきそうになる寒い日に俺は彼女と会った



誰も通らない暗くて細い道に彼女は座っていた



体の力を全て抜いていてまるで何かの抜け殻のように座っていた彼女を初め俺は背筋が凍るような恐怖に襲われた



得体のしれない何かを見た時みたいに



だが何処か彼女に親近感を覚えた事は否定出来なかった



彼女の瞳は恐ろしく俺に…俺たちによく似ていたのだ




”黒い”闇の様な瞳



希望なんてはなからしていないような



そんな瞳を彼女はしていた



だからだろう



普段ならば話しかけないはずの俺が彼女に声をかけたのは



「大丈夫か…?」



そのたった4文字



たった4文字に反応した彼女はそっと俺の方へ視線を向けた



その時に衝撃は



雷に打たれたなんていうありふれた言葉では言い表せない



それぐらいの衝撃を受けた



正面からみた彼女はまるで天使の様に可愛らしかった



雪のような白い肌



吸い込まれそうな程大きな瞳



一本だけピンク色に染まっているショコラブラウンの髪の毛




全てが宝石の様に綺麗だった



でも



彼女は恐ろしくやせ細っていた







『だ……れ?』






震えるような声



初めて声を出したように言葉を話す



おどおどしたその言葉遣いを聞き俺はまたもや衝撃を受けた




1つの考えが俺の頭によぎったからだ




最悪の発想だった




「もしかしてお前記憶ないのか?」




出来れば外れて欲しかった




なのに神様は簡単に俺を見捨てる




彼女は力なくコクと頷いたのだ




彼女は記憶がない




彼女は記憶喪失の天使なのだ







.







羽根が折れた天使は









飛ぶことを許されないのだ







.








少女との出会いの物語が今開かれる

.→←.



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あめ屋(プロフ) - 橋本アリィちゃんさん» 橋本アリィさんっ!!!コメントありがとうございますっ!頑張りますっ! (2022年1月6日 23時) (レス) id: 7f6b79a6d4 (このIDを非表示/違反報告)
あめ屋(プロフ) - Luaさん» ありがとうごさいますLuaさんっ!頑張りますっ! (2022年1月6日 23時) (レス) id: 7f6b79a6d4 (このIDを非表示/違反報告)
あめ屋(プロフ) - 彩華さん» 彩華さんっ!ありがとうございますっ!更新頑張りますっ! (2022年1月6日 23時) (レス) id: 7f6b79a6d4 (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん(プロフ) - 初コメ失礼します!とても面白かったです!続きを楽しみに待っています!(*´ω`*) (2022年1月6日 14時) (レス) @page10 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
Lua - とても面白いです!はやく続きが読みたいです! (2021年6月29日 19時) (レス) id: 7cef825e60 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あめ屋 x他1人 | 作成日時:2021年1月5日 22時

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