サン! ページ4
「「あ」」
次の日、登校すると、及川徹の隣にいた黒髪の目つきの悪いイケメンと会った。
「おはよう…ございます」
「お、おはよう…。」
隣の靴箱を使っていた、黒髪の目つきの悪いイケメン。
少し気まづそうに、靴箱を開けていた。
「昨日は及川がすまん。」
「はい、あ、いいえ…。」
私がそういうと、黒髪の目つきの悪いイケメンは笑った。
どっちなんだ…って。
目つきは悪いままだったが、笑った顔は少し優しそうだった。
「俺は岩泉一。お前は?」
「綾瀬Aです。」
「綾瀬か、よろしく。」
「よ、よろしく…。」
黒髪の目つきの悪いイケメンは岩泉一と名乗った。
岩泉くんは、私と同じクラスだったらしい。
席も後ろのはずだが、後ろを向くことが少ないので全然気づかなかった。
しかし、それはお互い様だったようだ。
「席も前後だったのに気づかなかったな」
「私が後ろを向かないから」
「それもあるかもな」
そういって、岩泉くんはまた笑った。
昨日は大人びたように見えた彼が、今日は少し幼く見えた。
「なあ、綾瀬」
「ん?」
「バレー部のマネージャー、やらないか?」
勧誘は唐突だった。
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作者名:とまと | 作成日時:2022年9月19日 1時