第八十一話 ページ31
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第八十一話
【私は死なない】
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店から出て、西に向かうとそこはなにか騒ぎになっているみたいだった。
「すみません。
私と鉢屋先輩で見に行ってくるので、天女様はそこで尾浜先輩と久々知先輩と待っていてくれますか」
「……危ないよ、嫌な予感がするの、他のところに行こう?」
私の腕をぎゅっと抱きしめて、私が行こうとするのを阻止しようとする天女様に静かに首を振った。
「いくら天女様のお願いでも、これだけはいけません。
……私も嫌な予感をひしひしと感じています。ですが、それでも行かなければいけない気がするのです」
「……死んじゃったらどうするの!?」
また天女様は、お姉ちゃんと私を重ねているみたいだった。
私は、そんな天女様を安心させるようにキッパリと宣言してやった。
「私は絶対に死にません」
天女様の力が少し緩んだ隙に、駆ける。
『Aは、本当に天女様のことが好きだよな』
『うん、私はみんなのことが好きだからね』
「……お前と俺達の方がずっと長くいたはずなのに、Aと天女様の間には、もっと深い何かを感じるんだ」
それは、どういう……。
私は開こうとした口を閉じて、町の光景に目を見開いた。
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Y - 作法の絡み最高(*´ー`*) (2023年4月25日 12時) (レス) @page8 id: 8c23c94f05 (このIDを非表示/違反報告)
小桜(プロフ) - 面白かったです……! この後の夢主ちゃんはどうなったんだろう…? と妄想を膨らませています。性格の悪くない天女様が好き。素敵な作品をありがとうございました! (2022年6月21日 22時) (レス) @page48 id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
千代女 - あれ…おかしいな、目から汗が…? (2019年3月22日 11時) (レス) id: 1ee468ee2e (このIDを非表示/違反報告)
でる太(プロフ) - 千代女さん» コメントありがとうございます!それは偶然ですね、私も驚きです笑お読みいただいてありがとうございます! (2019年3月13日 16時) (レス) id: 6e253600bd (このIDを非表示/違反報告)
千代女 - はじめまして!!夢主の名前を千代女にしていたのですが、ひなちゃんの本名があかされ、驚きました。こんな偶然あるんですねぇ…。 (2019年3月13日 13時) (レス) id: 4e82c1b886 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:でる太 | 作成日時:2019年2月12日 18時