第七十話 ページ20
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第七十話
【強敵】
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そして、三戦目……。私が当たったのは、食満先輩だった。
食満先輩への作戦は……ズバリ、勝つことだ。
単純明快でありながら、一番難しい作戦。
鍛錬を怠っていたとはいえ、大会直前から学園に姿を見せなくなるほどの
大規模な鍛錬をしていた食満先輩の腕は不透明で、何の情報もない。
……倒せるのかな、私に。
いや、どんなことでもやってみなければ分からないんだ。
私は気を引き締めるため、また深呼吸をした。
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「うらああああああああッ!」
開始の鐘が鳴った瞬間、思い切り突っ込んでくる食満先輩。
鉄双節棍は射程距離がよく分からない武器だけども、近付かないに越したことはない。
「……くっ」
スピード勝負は予想していたけど、走るにも避けるにも体力を使うのでこのままでは防戦一方だ。
たまに蹴りや殴りを入れたりしているが、良くてひらりと交わされ、悪いとカウンターをくらいかける。
攻撃のかわし方は大方分かってきたけども、攻撃のタイミングが掴めないままだ。
……まずい、どうすればいいんだ!?
息が上がってまともな思考が出来なくなっている自分に気付き、私はひとまず殴りかかると見せかけて煙玉を地面に叩きつけた。
「うぉ……!? ……そう来たか」
苦悩している私に対し、楽しげな様子に一瞬怒りを覚えてしまいそうだったが、
そうなっては食満先輩の思うがままだと思い直して、私は静かに右手に武器を装着した。
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Y - 作法の絡み最高(*´ー`*) (2023年4月25日 12時) (レス) @page8 id: 8c23c94f05 (このIDを非表示/違反報告)
小桜(プロフ) - 面白かったです……! この後の夢主ちゃんはどうなったんだろう…? と妄想を膨らませています。性格の悪くない天女様が好き。素敵な作品をありがとうございました! (2022年6月21日 22時) (レス) @page48 id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
千代女 - あれ…おかしいな、目から汗が…? (2019年3月22日 11時) (レス) id: 1ee468ee2e (このIDを非表示/違反報告)
でる太(プロフ) - 千代女さん» コメントありがとうございます!それは偶然ですね、私も驚きです笑お読みいただいてありがとうございます! (2019年3月13日 16時) (レス) id: 6e253600bd (このIDを非表示/違反報告)
千代女 - はじめまして!!夢主の名前を千代女にしていたのですが、ひなちゃんの本名があかされ、驚きました。こんな偶然あるんですねぇ…。 (2019年3月13日 13時) (レス) id: 4e82c1b886 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:でる太 | 作成日時:2019年2月12日 18時