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黙々と作業する中、私は中原幹部に知っていますかと声を掛けた。
「何をだ。」
「また新しい噂が流行ってるんです。」
「いや、今回はまだ知らねェな。どんなだ。」
「私が、中原幹部を無理矢理身体で落とした、というような噂です。」
「……は?」
「噂とは面白いです。根も葉もない話に耳を貸すだけで楽しめるんですから。」
此処まで来ると次はどんな噂が広まるのか楽しみでさえある。
「お前は、大丈夫なのか…。」
「はい、所詮噂は噂ですから。ただ、少し気になる事はあります。」
「何だ。」
「何故、幹部が私を好きになってくれたのか分かりません。身体では無いのは分かっているのですが、他の理由が思い当たらないので…。」
如何してですか、と純粋に訊いた。
幹部は間を空けるから答えるのかと思えば、業務中だぞ、と云って話を逸らす。
業務中。
確かにその通りで仕事に私情を挟むべきでは無かった。
「そうですね、すみません。」
再び書類に向き合って手を動かす。
そんな私の隣に中原幹部が腰を落として私に寄り掛かる。
「業務中ですよ。」
「……最初は、仕事の出来る姐さんの秘書位しか思ってなかった。」
「…。」
「俺ンとこ来て仕事押し付けられても、文句云わず遅くまで残って頑張ってるお前見てたら、凄ェって、思った…。
そうだな、極めつけは多分あれだな。
俺が仕事の悩み訊いたらダイエットって答えたやつ。
云った後、恥ずかしそうにしてたろ。なんか、可愛い奴だなって…。
話してみたら面白ェし…。
胸の事で悩んでンの…、可愛いし…。
いつの間にか会いたくなって…、欲しくなった…。」
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陽奈(プロフ) - やばいやばいやばいやばいです!!!!中原幹部も橘ちゃんも愛おしすぎて辛いです!!!!!!🥹 (3月17日 20時) (レス) @page46 id: c0bc1d8a43 (このIDを非表示/違反報告)
琉菜(プロフ) - 赤面しすぎて、キュンキュンしすぎて苦しいです、笑。かっこいいだけじゃなくて、可愛い中也さん……最高でした! (1月31日 4時) (レス) id: 130df2b699 (このIDを非表示/違反報告)
陽奈(プロフ) - 今リアルの方が色々しんどくて嫌になりながら占ツク開いて主様のお話読んでたらもうこっちの世界幸せすぎて涙出てきました🥲素敵なお話ありがとうございます😭😭 (1月22日 19時) (レス) @page41 id: c0bc1d8a43 (このIDを非表示/違反報告)
黒蜜おもち - この小説見て中也すきになりました。やばい。これ以上推しを増やしていいのだろうか… (1月4日 19時) (レス) @page7 id: 536ced7b0d (このIDを非表示/違反報告)
陽奈(プロフ) - あの、、なんかもう今年始まったばっかりだけど、1年分のキュンキュン使い果たした気がします😇💗 (1月4日 0時) (レス) @page32 id: c0bc1d8a43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:汎用うさぎ | 作成日時:2023年12月9日 20時