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キスしたいと云われて私の頭はパニック。
「ゆっくりでいい。気持ち聞かせろ。」
「わ、たしは…っ、幹部とそういう事するのは…、嫌いじゃ、ないです…。ただ、恥ずかしくて、」
「おう…。」
「でも、したい…です。」
身体が離される。
顔を上げてぎゅうと力強く目を閉じる。
するとひた、と頬に触れられる感触はいつもの手袋じゃなく、素肌で少し冷たかった。
「マジで、可愛くて如何にかなりそう…ッ。」
「え?」
そんな言葉が聞こえて目を開けてしまった瞬間に落とされるキスに驚いて目を見開く。
目の前にある彼の閉じた目が少しずつ開かれて視線が交わった。
優しく熱を持った青い瞳が私を好きだと云ってくる。
触れ合わせたまま変えられる角度に何度ギュンとした事か。
私はこれから如何すればいい…?
お付き合いが初めてだからって、また幹部に全て任せるつもり…?
私だって…、
「っ!」
「ん、んぅ…。」
彼の肩に手を置いて踵を上げるが、私からはただ当てるだけのキスしか出来ない事が悔しい。
添えられた手が顎に移動すると強めに押されて、私の口が開かれていく。
そして、ぬるりと何かが私の舌に触れた事で驚いてしまい、思わず彼の胸を押して距離をとる。
口元を押さえて切れる息を整える。
「ふっ…、悪い。まだ早かったな。」
「な、なっ、何なんですか今のは…っ!」
そう尋ねると彼はぺろと舌を出す。
「深いのはまた今度な。」
深っ…!?
え、ちょ、もしかしてさっきのは幹部の…っ!!?
気付いてしまえば脳に急激に熱が集まってボンッと爆発し、意識が遠のいて行った。
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「…気絶?マジで…?これから先は如何すんだよ…、」
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鈴神(プロフ) - 本当に本当に今読ませて頂いてる唯一の夢小説ですが情報過多すぎて、、このお話に激重感情抱いてます、、二人が幸せになりますように。 (11月23日 20時) (レス) id: c20e30a6a0 (このIDを非表示/違反報告)
そこら辺の壁(プロフ) - 初コメ失礼します!中也さんイケメンとキャッキャしてたら、まさかの展開でビックリです……!これからどうなっちゃうの〜〜!?という気持ちがいっぱい過ぎて……。主様のペースで更新頑張って下さい!楽しみにしています! (11月23日 20時) (レス) @page32 id: 1836c9208c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:汎用うさぎ | 作成日時:2023年11月10日 12時