【文スト】異能《眠り姫》2 (ページ42)

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91話ページ42

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朝の業務は皆に心配される程に酷かった。

「三上さん、これ数字間違えてます。」

「え？あ、本当だ…ごめん。」

「いえ…、大丈夫ですか？」

「大丈夫よ、ありがとう。」

酷いと云っても小さなミスの連発。

悩みの種の一つである太宰は顔をデスクに埋めて寝ているのだから更に腹立たしい。

ちなみに国木田っちは潤君と依頼があった現場に出てしまった為、太宰は好き放題している。

私は引き出しから髪を結うゴムを取り出して太宰の髪をサイドより上の方で小さく二つに結って写真を撮ってやった。

幸せそうな顔で寝ているのが更にムカつく。

携帯から消せなかった中也君の連絡先を開いてメールに先刻の写真を添付して、こいつムカつくの一文を付け足し送信。

…今思えば、私から中也君に連絡を入れるのは初めてね。

「あの、このままでいいんですか…？」

「面白いかもしれないでしょう？」

「うん。放っておいてもいいと思う。」

「鏡花ちゃんまで…。太宰さん怒りません？」

「笑ってやりなさい。」

自分の椅子に座り、気合いの入れ直し。

こんなミスばかりしていたら国木田っちにガミガミと長い説教を貰ってしまう。

それだけは勘弁なのである。

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