【文スト】異能《眠り姫》2 (ページ2)

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51話ページ2

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「あくまでも私を立ててくれる。君という部下を失ってポートマフィアはとても痛手だよ。」

「ポートマフィアの私は死にました。今は探偵社の三上Aとして、その……、楽しくやっています。」

「そうかい…、それは喜ばしい事だ。」

森さんが微笑むとその隣で、リンタロウ気持ち悪い！と云いながらエリス嬢がケーキを頬張っている。

そんな事云わないでよ～、なんていい歳したおじさんが半泣きで女の子にすがり付く光景を誰が見たいだろうか。

「そうだA君、聞きそびれたけど君がマフィアを抜ける際の、あのからくりはどうしたんだい？」

「…それは太宰に聞いてください。私にはよく分かりませんが、森さんがその場に居たら無理だった、とその時は云っていました。」

「矢張り太宰君が一枚噛んでたか、やられたよ…。」

笑いながら、でも少し悔しそうな顔をした後、では本題に入ろう、と真剣な表情となる。

テーブルに両肘をついて手を組み、そこに顎を乗せた森さんは先程までの女の子にすがり付くおじさんではなく、一組織の長の姿。

そんな姿になんとなくだが察しがついた私は、再びテーブルの下で携帯を開いて時刻を確認。

「三上A君。君をポートマフィアに、」

「森さん。」

「ん？」

私は携帯画面を彼に向けて笑う。

「十分。時間ですね。」

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