イライラするのは貴方のせいです

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「お疲れ様でした。お先失礼します。」



カツカツとヒールの音を響かせて公安を出た。

街灯と車のランプでそれなりには辺りは明るく少し先までなら人がいる事は分かる。

車に乗り込んで少し遠くのスーパーへと買い物をしに行く。



「流石にここまでは無理か。」



カゴに必要な物をいれ、会計を済ませる。


そして家に帰って晩御飯の支度。
と言ってもインスタントラーメンですが、何か？


お湯を入れて三分待つまでにテレビをつければ、女性が通り魔に襲われたというニュースが流れた。




「物騒な世の中ね。警察は何やってんだか。」



私も一応は警察だけれど裏方の役割だし。

降谷ほど警察やFBIは嫌ってないけど、街の人達と身近にいるのは公安よりも警察だと思ってる。



《なお、女性は軽症で済み病院で治療を受けて》



三分経った事を知らせるタイマーを止めて、ズルズルと麺をすすって食べていく。

そんな時、鞄の中に入れていた携帯に着信音が鳴った。



「はい。七瀬です。」

「風見です。すみません、突然。」

「全然。で？どうしたの？」

「えっと、大した用ではないんですけど…。」



口ごもる風見に大した用じゃないなら切るよ？と言うと待って下さい！と言われたので少し待つ事にした。


携帯の向こうから、風見が何やら誰かと話をしているように聞こえるが、それが誰なのかは分からない。



「七瀬か。」



聞こえてきた声に思わず通話終了のボタンをタップしてしまう。

私は明日、生きていないと思う。


精神的に。



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