第四十三話 ページ44
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日に日に辛くなるつわりに、私は嫌気がさしてきた。
それでも我慢したのは、神威との子供と会いたかったから。
「大きくなったネ。」
「うん…。」
二ヶ月ほど前まではさして目立たなかったお腹も、ふっくらとして、そこに子供がいるんだと私達に思わせた。
「早く産まれないかナ。」
「まだ先ね。」
「そうじゃないと俺、我慢しすぎて破裂しそうなんだよネ。」
「馬鹿!何言ってんの!」
私のお腹に耳を当てる神威が、あと五ヶ月もすればお父さんになるんだ、と改めて思った。
「まさか二十歳手前でお母さんになるとは思わなかったよ。」
「二十歳手前って…Aいくつ?」
「19。神威は?」
「……18。」
「嘘…。年下だったんだ。」
「俺、そんなに老けて見える?」
そういう意味じゃなくて!と弁解する。
「せめて、同い年かなって…。」
「ふーん、別に気にしてないけど。」
言った通り大して気にもとめてなくて内心、ホッと息をつく。
私が妊娠したと知ったその日から、私を求める事はなくなった代わりに、キスが増えた。
それはそれで嬉しいんだけど、やっぱり物足りないと思ってしまう私は、よっぽど神威に惚れてるみたいで、敵わないな、と思った。
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ゆる - 面白かったです!!神威可愛いなー(ノ≧▽≦)ノ (2020年5月13日 11時) (レス) id: 647e80459a (このIDを非表示/違反報告)
りなりー - かわいい、カワイイ、カワ(・∀・)イイ!!キュンキュンしました。大好き! (2020年5月1日 1時) (レス) id: 6dff351985 (このIDを非表示/違反報告)
矮俚好 - うわ、うわ、うわ、うわ!(訳:最高!神!とりあえず……最高!)←伝われ(願望) (2018年1月11日 20時) (レス) id: a1d4539828 (このIDを非表示/違反報告)
雪兎(プロフ) - 面白かったよ、これからも頑張ってねー。(/・ω・)/ (2017年8月21日 5時) (レス) id: dd49ad89fc (このIDを非表示/違反報告)
汎用うさぎ(プロフ) - いちごミルクさん» 読んでいただき、ありがとうございました! (2017年8月3日 10時) (レス) id: 8e8f377fcc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:汎用うさぎ | 作成日時:2017年5月10日 22時