第三十九話 ページ40
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「あ、おはよ…。」
「うん…。」
偶然にも神威とすれ違い、朝の挨拶だけをする。
初々しいと言われようが、消極的だと言われようが、私は神威が好きで、神威も私が好き。
それさえ分かってしまえば、もう恥ずかしくて、神威の顔を見る事さえ難しい。
「よォ、嬢ちゃん。団長とは上手くやっとるか。」
「レディにそんな事を聞くんですか。」
「おいおい。恋のキューピッドのおじさんになんて事言うんだ、この嬢ちゃんは。」
「鯉のキューピーちゃん?気持ち悪いのでやめて下さい。というか、何ですかそれ。」
お前ェが言ったんだろ、と阿伏兎さんが呆れた表情をし、私を見る。
「団長から何もされてないか。」
「いや、特には…。」
「そうか…。」
「神威に何かあったんですか?」
そう私が聞くと、阿伏兎さんは歯切れが悪いようにそうじゃねェんだが…と言う。
「団長の目の下に隈が出来てたからよォ、団長が仕事するわけねェし、嬢ちゃんと何かあったんじゃねェかと思ったんだが…。」
「心当たりはないですね…。」
「本当か?」
「本当です!」
まだ私を疑っているようだが、本当に私には何も心当たりなんてない。
「私、聞いてきます!」
神威を探しに行こうとすれば、頑張れよォ、と他人事のように応援する阿伏兎さん。
私は、なんでも私に押し付けないで下さい!と言えば、今回は自分で行くつったじゃねェか、と言われてしまい、ぐうの音も出なかった。
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ゆる - 面白かったです!!神威可愛いなー(ノ≧▽≦)ノ (2020年5月13日 11時) (レス) id: 647e80459a (このIDを非表示/違反報告)
りなりー - かわいい、カワイイ、カワ(・∀・)イイ!!キュンキュンしました。大好き! (2020年5月1日 1時) (レス) id: 6dff351985 (このIDを非表示/違反報告)
矮俚好 - うわ、うわ、うわ、うわ!(訳:最高!神!とりあえず……最高!)←伝われ(願望) (2018年1月11日 20時) (レス) id: a1d4539828 (このIDを非表示/違反報告)
雪兎(プロフ) - 面白かったよ、これからも頑張ってねー。(/・ω・)/ (2017年8月21日 5時) (レス) id: dd49ad89fc (このIDを非表示/違反報告)
汎用うさぎ(プロフ) - いちごミルクさん» 読んでいただき、ありがとうございました! (2017年8月3日 10時) (レス) id: 8e8f377fcc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:汎用うさぎ | 作成日時:2017年5月10日 22時