第十七話 ページ18
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そのまま船へと戻ろうとしている神威に「待って。」と声をかける。
「日輪達に言わないと。」
「……直ぐ終わらせて。」
「分かった。」
神威の頬にキスをして地面におろしてもらう。
そして私は楽しそうに笑っている日輪、月詠の元へ歩いていく。
私を見た二人は驚く。
「A、お前…。」
「その…私、花魁やめた。」
「……そうか。」
「怒らないの?」
「怒る事などない。逆に主がそんなに表情が豊かになってわっちは驚いておる。」
二人の顔は凄く優しくて
不覚にも泣いてしまいそうだった。
「ところで行く宛てはあるのか。」
「あ、それは…。」
言ってもいいんだろうか。
神威の所に行くって。
言えば、二人は私を止めるのだろうか。
それでも、私は
「行く場所があるのね。」
「……うん。」
「男かい?」
「なっ…。いや、違…くも、ない。」
動揺しまくりの答えに日輪は口に手を沿えて笑った。やっぱり日輪には敵わない。
私は素直に頷いた。
「Aもとうとう恋に目覚めちまったか。」
「こ、恋って…。」
「違うのかい?」
「うっ…。そうかも。」
認めたくはなかった。
私が誰かに恋心を抱く事を。
でも恋というのをしてみたかったのは事実で、その相手が私を満足させた男。
我が儘で強引で、でもそれより優しい一面があったりかっこよかったり。
好きにならないわけがなかった。
私は神威が好きなんだ。
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ゆる - 面白かったです!!神威可愛いなー(ノ≧▽≦)ノ (2020年5月13日 11時) (レス) id: 647e80459a (このIDを非表示/違反報告)
りなりー - かわいい、カワイイ、カワ(・∀・)イイ!!キュンキュンしました。大好き! (2020年5月1日 1時) (レス) id: 6dff351985 (このIDを非表示/違反報告)
矮俚好 - うわ、うわ、うわ、うわ!(訳:最高!神!とりあえず……最高!)←伝われ(願望) (2018年1月11日 20時) (レス) id: a1d4539828 (このIDを非表示/違反報告)
雪兎(プロフ) - 面白かったよ、これからも頑張ってねー。(/・ω・)/ (2017年8月21日 5時) (レス) id: dd49ad89fc (このIDを非表示/違反報告)
汎用うさぎ(プロフ) - いちごミルクさん» 読んでいただき、ありがとうございました! (2017年8月3日 10時) (レス) id: 8e8f377fcc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:汎用うさぎ | 作成日時:2017年5月10日 22時